1. GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊
原作の素子はとてもキュートでセクシーだけど、この素子はたくまし過ぎてちっともセクシーじゃない。士郎正宗ファンの私は最初かなり違和感があったが、コレはコレで映像、音楽共に非常に良く出来ていて士郎正宗の世界をうまくハードにまとめ上げていると思う。日本が世界に誇れる数少ないもの中の一つであることは間違いない。ただDVDが\9800は高いよなあ。まったく泣きが入ったぜ。家族からは非難の嵐だし、見たくもない「千と千尋」なんか買うはめになるし。 10点(2003-06-06 06:13:26) |
2. 夜の大捜査線
犯罪捜査モノとしてもそれなりに見応えがあり、人種差蔑を扱いながらも見終わった後人類の未来にそれほど絶望しなくてもすむ、監督の絶妙なバランス感覚が際立った作品。主役のシドニー・ポワチエは勿論、ロッド・スタイガーもいいが、とりわけ音楽がすばらしい。ラストも本当に格好良いです。デンゼル・ワシントンでリメイクですか?私も是非見てみたいですね。 10点(2003-06-06 04:43:00) |
3. ザ・ダイバー
米海軍の宣伝映画にしか見えませんでした。人種差別や怪我、病気などの困難と闘う人間ドラマなんていうのは他に名作が山ほどあるので、残念ながらこの程度の出来では感動出来ません。音楽がもうちょっと控えめだったら(折角金と時間をかけて見たんだから)少しは違ったと思うけれど、こんな垂れ流しでは感動を急かされてるみたいで却って白けます。デニーロの最近の出演作は期待はずれが多いですね。寂しいです。この5点は「シャーリーズ、み-んな君のものだよ」 5点(2003-06-06 04:01:42) |
4. アザーズ
なあーんだ、と言いたくなるつまらないオチでがっかり。我慢して最後まで観たのにコレかよ。一体この映画のどこが怖いんだか。折角ニコールを使うんだから、子殺しに至るまでの、彼女の精神が徐々に壊れていく様子を描いた方がよっぽど怖かったと思う(難しいけどね)。但し主演のニコールと召使い役のフラナガンと娘役の演技、撮影、美術は花丸。多分オカルト・ホラーだと思って観たのが間違いのもとだと思う。 4点(2003-05-31 18:57:31) |
5. レマゲン鉄橋
えっ!たったの4人?プライベート・ライアンなんかより余程良く出来てるんだけどな(戦闘シーン以外は)。音楽もいいし、ドラマとして面白くて、しかも反戦のメッセージをしっかりと伝えてる。もっとたくさんの人に見てもらいたい映画です。 9点(2003-05-28 06:23:26) |
6. となりのトトロ
ただの子供向けアニメ。森(自然)は本来恐ろしいもの。だから面白いし魅力がある。トトロは不細工だし。ストーリーも大人が見て楽しめるものでは無い。宮崎監督だって大きいお友達にも楽しんでもらおうなんて思ってないだろう。 1点(2003-05-28 05:58:23) |
7. タクシードライバー(1976)
最高にスタイリッシュな映画。やっぱデニーロはコレだよな。 10点(2003-05-28 05:33:34) |
8. 影武者
レビューの少なさと点数の低さに吃驚。何故これほど評価が低いのか全く理解出来ない。他の黒澤作品に比べるとやや脚本が弱いような気もするが、決して悪くはない。映像も音楽も素晴らしい。山崎努、大滝秀治の演技は絶品だし、仲代達矢も良く演じている。欠点をあげるとすれば最後の合戦シーンだろうが、それにしてもこの評価は酷過ぎる。もう一度考え直してもらえないだろうか。カンヌの評価は信頼出来ると思う。夢のシーンも影になった男のプレッシャーが良く表現されていて、このシーンがあると無いとでは影の心理状態に対する見る側の理解が大分違ってくる。はっきり言って「乱」よりも「影武者」の方が数段優れている。何よりドラマとして面白く、揺れ動く影の心が適格に描写されているので感情移入もしやすい。ただ戦国時代に興味が無い人には少し説明不足な点はあるが……。 10点(2003-05-26 05:26:57) |
9. ビューティフル・マインド
感動的な夫婦愛を描くのに(しかも実話)サスペンス仕立てにしなければ撮れないとは、あまりにも情けなさ過ぎる。多分自信がなかったんだろうが、ストレートで勝負出来ないピッチャーが変化球で逃げるようなものだ。又、妻役のジェニファー・コネリーは、出産、育児、夫の看病と続いたのだから少しはやつれて表情に疲れが見えなくてはいけない。ちょっと始めから終わりまで綺麗過ぎで、演技はよかったのにどこか白々しく悲惨さがいまいち伝わらない。ラッセル・クロウは難しい役を良く演じていたと思う(グラディエーターの時よりよっぽど良かった)。ただ名優エド・ハリスを幻覚にしたのはやはりテクニカル・ファウルだろう。 3点(2003-05-25 06:01:26) |
10. マーズ・アタック!
ゴキゲン!最高!ティム・バートン!ちょうどインディペンデンスデイを見て怒り心頭のとき見たので心から楽しめた。勿論インディペンデンスデイを見る前でも楽しめたに決まっている。やはりハリウッドは侮れないと改めて感じさせてくれた作品だった。アメリカの驚異的高視聴率医療ドラマ「ER」でもマーズ・アタックスがタイトルに使われた回があった。それだけ支持されているということか?真意は判らないが、いいかげん大きなお友達は昨今のお子様(頭の中身が)向けSF超駄作にウンザリしていたという事ではないだろうか。ココでの低評価は大体予想がついたので別に気にならない。しかしあんまりこういう映画ばかりが増えても(そんなわけないか)困るのでマイナス2点の8点。 8点(2003-05-19 19:51:56) |
11. パリ、テキサス
とてつもなく地味で退屈な娯楽性のかけらもない映画。だが、しかしそんなことが何だというのだろうか。不覚にもたった一本の映画で4回も涙が出てきてしまった。昔のビデオを見終わったあと初めてハンターがトラビスをおとうさんと呼ぶ場面。ママを探すためにトラビスと家を出たハンターが養母に電話する場面。話の様子からトラビスだと気付いたジェーンが初めてトラビスと呼ぶ場面。せっかくジェーンを見つけたのに帰るか、もう一度会うか迷っているトラビスに左に曲がる様にハンターが言う場面。これ見よがしのあざとさが全く感じられず(逆にそこがあざといのか?)淡々とストーリーが進んで行くだけなのに、いつの間にか見る者を深い感動へと導いて行ってくれる。ヴェンダースの力量をまざまざと見せつけられた感じがする。それからジェーンに会ってきた筈のトラビスを、ハンターはどうして質問責めにしないのだろうか?聞きたい事が山ほどある筈なのに、なんて健気なんだろう。それとも真実を知る事がこわかったのかな?それにしても可愛い子だ。出来ればウチの子にしたい。 10点(2003-05-19 17:59:07)(良:1票) |
12. インデペンデンス・デイ
封切り初日に2時間も並んで見た大馬鹿者はこの私です。つっこむ価値も無いとんでもないアホ映画でした。別にアメリカ万歳でも構わないんだけどさーくだらなすぎて呆れました。ホワイトハウスの爆発シーンに1点。(映画の中の事とはいえ子供の頃の夢がかなって爽快だった。) 1点(2003-05-19 03:55:19) |
13. 初恋のきた道
知りあいのたいして可愛くもない彼女の写真を見せられて「どうだい?可愛いだろう?この娘ホントにいい娘なんだよ。もっと良く見てよ。ねっ!見れば見るほど可愛いだろ?この娘は僕の宝石で太陽で希望で命でお米なんだ。この娘がいてくれれば僕はもう何もいらないんだ。辛いとき、悲しいとき、悔しいとき、消費税があがったとき、ウンコがしたいとき、この娘の笑顔を見るだけで本当に心が安らぐんだ。一万本の薔薇の蕾が一斉に咲いたような笑顔なんだよ。信じられる?あっゴメンネ!つい僕ばかり話しちゃって、今度は君の彼女の事を聞かせてよ。えっいないの!?そうかそりゃあ残念だね。でも大丈夫、この娘ほどじゃなくてもきっと君にも君に似合いの彼女ができるよ。だけどこの娘の話を聞いたからって決して高望みをしてはいけないよ。彼女はひとつの奇跡なんだから。そうそう僕と彼女がどうやって出会ったか君に話したっけ?まだ?そうか実はね、えっ?忙しい?そりゃあ残念。また今度ね。でも本当に残念だな、聞けば絶対に間違い無く感動すると思うよ。」と言うような映画でしたが、実生活でもっと可愛くて心が美しくて優しくてSEXが上手でしかも貧乏臭くない女性ともっとエキサイティングでドラマティックな恋愛をたくさんしている私は退屈で仕方がありませんでした。今までに6000本以上映画を見てますがつまらなさではピカいちです。この映画で感動出来る人が羨ましいです。因みに私の妻はこの映画のヒロインよりもっと心が清らかでもっと可愛らしくて料理は一流レストランのシェフ並でしかも頭がいいのにそれをひけらかさない奥床しさのある素晴らしい女性です。でもそんな話誰も聞きたくないでしょ? 0点(2003-05-19 02:09:57)(笑:10票) (良:1票) |
14. プライベート・ライアン
おそらく映画史に残る、映画史上最もリアルな戦闘シーン。流石です。見事と言う他は無い。劇場では思わず反射的に首をすくめてしまったし、絶対戦争には行きたくないと心から思った。この素晴らしい映像はやはりスピルバーグならではだろう。ただ脚本の甘さは相変わらずで、国家による偽善という中心的なテーマは最後迄ぼやけまくり、戦闘シーン以外はただダラダラと長く退屈で、多分それらを全部カットしたとしてもこの映画の価値に何ら影響を及ぼさないだろう。わけても最初と最後の現代のシーンは最悪かつ陳腐(その他の殆どのエピソードもそうだが)で、何のために入れたのか理解に苦しむ。そしてそれは彼自身のドラマ作りのセンスの無さや人生観、世界観、戦争観などのものの見方の浅さを端的に物語っている。 5点(2003-05-18 00:13:04)(良:1票) |
15. ウインドトーカーズ
やっぱり君はただの爆破マニアだったのか。期待していただけに残念だ。コンバットを全部見直しなさい。少しは勉強になる。それにただの爆破マニアとしてもちょっと甘いゾ。野砲、迫撃砲、艦砲(8インチから16インチ位)みんなそれぞれ違うんだぞ。ただ爆発させればそれでいいってもんじゃないんだぞ。史実認識の甘さは言及しないけど、それにしても海兵隊がみんな老けすぎだ。リアリティが微塵も無い。だから説得力が無い。感情移入出来ないから勿論感動しない。ただ日本軍が異常に強かったのには吃驚だし、少し嬉しかった(体格も貧弱じゃなかった)。南雲中将も草葉の陰でさぞやお喜びでしょう。何かふた昔位前のインディアン対騎兵隊の西部劇みたいだったな。非情な命令を最初にあかさなかった方が謎が深まって見る者の興味を持続させられた様な気がするが、緊張感の持続を巧妙に演出する能力がジョン・ウーにあるかどうか疑問。なにしろジョン・ウーにドラマを描く力の無い事が判った有意義な映画でした。荒唐無稽なアクションだけが売りの映画をたくさん作って下さい。それはそれで価値があると思います。 3点(2003-05-17 15:49:51) |
16. ジャスティス(2002・ブルース・ウィリス主演)
映像も音楽も素晴らしいのに、妙に焦点のぼけたいまいち印象の薄い映画。監督が何を描きたかったのかが全く伝わって来ない。人種差蔑なのか、捕虜になっても戦うことを忘れない誇り貴き軍人の姿なのか、軟弱だったハートの成長なのか、それとも戦争によって戦うことを余儀なくされた男達の悲惨さなのか、おそらく監督はこれらの全てを描きたかったのだと思うが、どれもが中途半端で何も印象に残らない悲惨な失敗作になってしまっている。例えばハートが捕虜収容所に入れられるまでのシーンはいらないと思う。回想や夢などで重要な場面だけを部分的に匂わせるだけで充分効果がある。多分監督は本物のP-51を飛ばせてみたかったのだろう(気持ちは凄く良く判る)。作品中最も迫力のあるシーンだが全く存在価値の無いシーンだ。また拷問によって重要な情報を渡してしまったハートの自責の描写が弱すぎて、彼の成長を語るには重要なエピソードである筈の拷問の意味が薄くなってしまっている。ハートはもっと自己嫌悪に苦しむべきだろう。極端な話ブルース・ウィリスの役をもっと悪役にして収容所長と組んで私腹を肥やす悪徳将校(優秀な士官だったが拷問に負けたことでおかしくなる)で最後までその正体が判らず、収容所内の様々な事件を影で操っている。ハートはその正体不明の敵に敢然と立ち向かう(最初は簡単にかたづく事件だと思っている)というように拷問に負けてしまい自己嫌悪に苦しむ二人のその後を対照的に描けば少しはマシな映画になったかも。勿論人種問題は取り上げない。何故なら重要で深刻なテーマだけに本来のテーマがぼけてしまうからだ。採点は、哀しく美しいメロディと渋くてクールな映像とP-51D(インベイジョン・ストライプが無かったぞ!あったか?)と繊細で通気性の良さそうなヅラ(ホントにそうなの?)にそれぞれ1点づつで計4点。<映画を見るときに妻を誘わない事にした。どうやら彼女は私とは違う世界に住んでいるらしい。> 4点(2003-05-17 14:47:36) |
17. 明日に向って撃て!
映画ファンになるきっかけとなった作品で、特別な感情抜きの評価は出来そうにない。今見ても30年前に劣らない感動を覚える。まず映像が素晴らしい。とりわけ前半の逃走シーンの米国西部の大自然(どっかの国立公園らしい)は見事。アラビアのロレンスに匹敵すると言ったら言い過ぎだろうが、そのくらい素晴らしい。有名な自転車のシーンとエンディングは今でも映画史に残る名シーンだろう。また全編に鏤められた哀感漂うユーモアも秀逸で人間の奇妙さや人生の儚さ、馬鹿馬鹿しさ、現実と正面から向き合おうとしない二人の性格(苛酷な現実を生き抜くための術だったのだろう。)などをよく表現し、なおかつ暗くなりそうなストーリーを救っている。この映画は見る者に嫌な事からは逃げればいいんだと思わせてくれる。逃げた方が楽しいんだと夢を見させてくれる。そしてその為には高い代償を支払わなければならない事をラストで教えてくれる。二人は見た目は格好いいが好きな女ひとり幸せに出来ない情けない奴らだった。しかしだからこそ多くの人の共感を呼び今でも愛され続けているのだろう。最初に見たときはラストで二人が殺されたか、助かってオーストラリアに渡ったかで友達と口論になった。今となっては笑い話だが、そんな風に思わせる余地を残してくれたラストに感謝。そして二人の死体を撮らないことでこのラストは二人への同情を排除することに成功している。これ以上無い選択だったと思う。音楽も極上。只一点だけ文句を言わせてもらえば、二人が山賊たちを撃ち殺すシーンのスローモーション。ここだけが全体から浮いてしまい違和感があり、残念だ。それから前から思っていたのだがアニメ版ルパン三世はこの映画にだいぶ影響を受けていると思う。ブラピに似てる人が出るから一緒に見ようと妻を誘ったら似ている人だったら本人を見た方がいいとのこと。なるほど!彼女は偉い。 10点(2003-05-08 17:01:32) |
18. トレーニング デイ
What a motherfucking day! この映画では何故か重要なシーンがカットされている。新米だった頃のアロンゾの最初の挫折、自分の正義感に疑問が生じ始めるエピソード。このシーンはその後の彼の言動に説得力を持たせてくれる。ジャングルに入って行くシーンではアロンゾの話から彼が新人時代にここで色々学んだ事が判り、その後の彼の言動と最後の住民達とのシーンに深味を与えてくれる。凄惨な殺人事件の現場検証が背景として何気ない日常の様に撮られ、路面に流れ出た生々しい血が恐ろしいジャングルの雰囲気を醸成する。(本編ではジャングルの恐怖がいまいち伝わらない。鳩なんか撮ってる場合じゃ無いだろう。)これらのシーンは主にテンポアップの為カットされたらしいが、ストーリーに説得力を持たせる為にはこういうシーンが絶対に必要だ。おそらく監督自身が精通している環境なんだろう。自分が判るので誰でも判ると思っている。大間違いだ。納得出来ないカットの為どうしても本編でのアロンゾの台詞から空虚感、コケオドシ感が拭えない。今一つ説得力が無い。尤もこれらのシーンが追加されたとしてもこの映画の持つ重大な欠点が無くなるわけではない。第一に何故アロンゾはあんなに早急にジェイクを仲間に引き込まなければならなかったかが、全く触れられていない。もっと様子を見てチャンスを伺ってから仲間にすればいい.。別にまずい所を見られたわけでもなく、すぐに仲間にしなければならない理由はどこにも見当たらない。又アロンゾがジェイクのどこに魅力を感じたのかが良く理解出来ない。ジェイクはただの真面目な融通のきかない警官に過ぎず、現実に柔軟に対応できるタイプとも思えない。規則や固定観念の呪縛から彼を解き放つにはもっと数多くの矛盾に満ちた現実との対面と、何よりも時間が必要がだろう。その事はアロンゾ自信が良く知っている筈だ。だがアロンゾは言う。「いい目をしている」どこが?残念だが全く説得力がない。第二にアロンゾがジェイク殺しを依頼する場面が描かれていないのでアロンゾの恐ろしさや悪の部分があまり伝わらず、次の場面での二人の対決、クライマックスに100%感情移入出来ない。大体アロンゾはジェイクが助けた少女の従兄を知っていた筈でジェイクを殺す気が本当にあったかどうかさえ疑わしいし、見方を変えればジェイクの教育の為の試練とも見られなくは無い。そのため最後までアロンゾの悪人振りが際立たず、正義の見方ジェイクにいまいち感情移入出来ない。功績も実績も充分にあり、酸いも甘いも噛み分けた優秀な麻薬捜査官アロンゾ。確かに行き過ぎの所はあるが罪もない一般市民を傷つけたわけでは無い。盗んだ金もどうせ麻薬で稼いだに決まっている。そして何よりも麻薬捜査には彼の様なベテランが絶対に必要だ。金なんかくれてやればいいじゃないか。誰にでも間違いはあるし困った時はお互い様だ。ジェイクはきっと優秀な麻薬捜査官にはなれないだろう。最後に一体この作品のどこに一日の出来事にする必然性があったのだろうか?リアリティを損なうだけでなんの効果も感じられない。【妻にマイケル・ジョーダンとベッカムが共演してるから一緒に見ようと言って見始めたが、案の定途中で寝てしまった。この映画が面白くないからでは無い。どんな名作でも夜九時を過ぎれば彼女はこうなのだ。(ナルコレプシー?ではない)恐るべし!】 6点(2003-05-08 14:52:52) |
19. アメリカン・ビューティー
Spectacular!現実社会からの様々な影響、制約によって、人生における成功や幸福の意味を履き違えた(或いは又疑問を感じているものの自らを解放する勇気が無い)人達が、やがて自らを解放し自分自身に目覚め本当の幸せとは何であるか、本当の人生の成功とは何であるかに気が付く。気付かなかった妻は常に不安にかられストレスに満ち、発散を求め浮気や射撃などの刺激に向かい続け、最後まで人生の持つ本当の美しさが判らない。ゲイのカップルは清々しく、自分自身を見出しリッキーに出会う事で勇気を得て自らを解放してからの主人公は如何にも人生が楽しそうだ。キーパーソンはリッキー(知らない俳優けど上手だった)。この作品の中で彼だけが(多分ゲイのカップルも)外界と折れ合いつつも自らのアイデンティティーを失わない術を知っている。ジェーンが「彼は自分を知っている。」言ったのはそういう意味に他ならず、だからこそ彼女は彼にひかれたのだ。この作品のテーマは既に使い古されたものだが、極めて美しい映像と秀逸なカメラワーク、リアリティ溢れる脚本、ケビン・スペーシー、アネット・ベニングその他の熱演などによって傑作に仕上がっている。この映画の良さが判らない人は、きっと幸せなんだろう。羨ましい限りだ。多分、外界に接している自分と内面の自分とのギャップなんか感じた事が無いんだろう。そんな人にこの映画を理解しろと言っても無理な話だ。何故なら彼らはアネット・ベニング演じる妻の側にいるからだ。 9点(2003-05-03 18:26:54)(良:3票) |
20. スウィート・ノベンバー
<ネタばれだらけ>彼女は残りの人生を楽しむ為に毎月男を変えていた。「(1ヶ月なら)充分想い出もつくれて、きれいに別れられるから。」相手の気持ちなどお構いなし。最後まで自分の意志を押し通し、当初の思惑通り1ヶ月間楽しんで去った。予定と違ったのは彼を好きになりすぎたこと。しかしそれとて私に言わせれば楽しみの一つに過ぎない。これを彼の為の奉仕などというにはあまりにも説得力が無く、まして自分の楽しみをそう呼ぶのは偽善に他ならない。若くして死ぬ運命にある可哀想な女だからといって人の気持ちをもてあそんでいい筈がない。もし彼女に良心があるなら、事前に病気の事を伝えてから1ヶ月だけ恋人になってくれと頼むべきだろう。(それでも相手には相当なプレッシャーだろうが)映像も音楽も美しく、シャーリーズ・セロンの演技も素晴らしいのに、脚本がこの作品を台無しにしてしまっている。もっと力のある監督、脚本家だったら強引にこの無理な設定を納得させてしまうのだろうが、如何せん実力も努力も足り無過ぎだった。大体どちらか一方が死ぬような恋愛映画(死語か?)はそれだけで涙を誘うのだからヘタな小細工は必要無いと思うのだが、どうだろう?それからこの映画がつまらないのは彼の責任ではないが、キアヌ・リーヴスの演技は硬すぎる。もっと肩の力を抜いてリラックスしてから演技に臨むべきだろう。(他の俳優を使った方が良かったと個人的には思う)それとセロンの隣人役の人にももう少し頑張って欲しかった。重要な役なのに演技が軽すぎだ。 5点(2003-04-28 19:35:36) |