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《ネタバレ》 想像してみてください。もしあなたが、不労所得があって遊んで暮らしており、責任感が欠如したハンサムな独身中年男だとします。ふとしたことから、精神的にちょっとおかしいシングルマザーの自殺現場に遭遇してしまいます。その母親の息子は奇妙な行動をするせいで学校ではいじめられっ子で、その子が、自分の母親とあなたをくっつけようと企んで、あなたを尾行したり、あなたの電話番号を調べて電話をかけてきたり、あなたが追い払っても追い払ってもしつこく家に押しかけてきたとします。この映画の話だと思って聞かずに、自分の身に起こったこととして考えてください。あなたは身震いするほどの恐怖を感じませんか。私は感じます。この映画は、前提からしておかしい。ありえません。私がヒュー・グラントだったら、警察に連絡するでしょう。また、ヒュー・グラントほどハンサムな男が遊んで暮らせる金を持っていたら、セックスの相手に不自由するはずがありません。ヒュー・グラントは俳優としては好きですが、この映画の配役としてはおかしいのでは。不労所得があるけど、ブ男で、セックスの相手に不自由するなら、もう少し納得して見られたかも。また、前半に数多くの不愉快になる場面(善意で靴を買ってあげたのに誤解される場面など)があり、数々の不愉快な思いをこらえ続けないと最後まで見られない映画です。また、主人公の妹が、結婚して子供を持つ「当たり前の暮らし」を兄にも押しつけようとするのも見ていて不愉快です。人には多様な生き方があります。彼女のいう「当たり前の暮らし」を心から望んでいてもどうしてもかなわない人だって、この映画を見るはずです。そんな人が彼女のセリフを聞いたとき、どんな思いがするかを考えてこの映画を作ったのでしょうか。
【チョコレクター】さん 5点(2004-05-10 15:31:27)(良:2票)
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