戦場のピアニスト の オオカミ さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > セ行
 > 戦場のピアニスト
 > オオカミさんのレビュー
戦場のピアニスト の オオカミ さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 戦場のピアニスト
製作国,,,ポーランド
上映時間148分
劇場公開日 2003-02-15
ジャンルドラマ,戦争もの,実話もの,音楽もの,伝記もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 予告を見たときの期待度は8から9点は行くのかなと思ったのですが、観終わった正直な感想は、期待が大きかっただけに物足りないなという印象です。「ホロコースト」や「シンドラーのリスト」のように強制収容所の中を描いたのではないが、ゲットーでの迫害の様子は描かれていたのは、新たな実状を示す意味はあったと思いますが、時間の経過に対する描き方が、歴史を知らない人には今ひとつ伝わりにくかったと思います。1939年、1943年、1944年、1945年のそれぞれの段階での戦況やを知らない場合、年号だけではその背景を理解するのが難しいと思われます。実際のところ、1939年から1945年の初春までは、ポーランドはナチスドイツの支配下にあり、その中でのユダヤ人迫害だけでなく、ポーランド人への迫害もあったわけです。また、ソ連軍はポーランドの解放者というには語弊があると個人的には感じています。たしかに、強制収容所やゲットーの開放に関与したとは思いますが、1939年にポーランドをナチスの手に渡した背景には、ソ連との密約があったわけだし、1945年にワルシャワを目の前にしたソ連軍が、ナチスドイツに対するポーランドの市民蜂起を見殺しにしたのも事実ですから。主人公のピアニストは、そういうことはほとんど知らずに、迫害を避けて隠れていた設定ですから、ああいう描き方になるのも仕方ないのかもしれませんね。もちろん、市民蜂起の場面を目撃するシーンも描写されていますが、あれは、1945年の大規模なものではないのです。ただ、ポランスキーはああいう市民蜂起がありそれがナチスによって押さえ込まれたという事実を描きたかったのでしょう。主人公は外に出ることはできないから、1945年の大蜂起は描けないかわりに、あのシーンを入れることでそれを代弁させたかったのかもしれません。射殺されて路上に前のめりに倒れた女性の死体の脇を、主人公が逃げていくシーンは印象的でした。その後の彼を助けたドイツ軍将校が収容所で死んだというのは残念でしたね。ところで、主人公の隠れていた、病院の前の建物を砲撃する戦車なんですが、あの時期(1944年でしたっけ?)に4号D型らしきものが現役だったんですかね?せめてFIIかH型だったのではないでしょうか?
オオカミさん 7点(2003-11-16 00:33:39)
オオカミ さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2016-03-03スター・ウォーズ/フォースの覚醒9レビュー6.85点
2015-01-28ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館7レビュー5.75点
2015-01-28フューリー(2014)6レビュー6.00点
2014-09-14ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー8レビュー6.67点
2013-11-18世界侵略:ロサンゼルス決戦6レビュー5.75点
2013-11-10ステキな金縛り ONCE IN A BLUE MOON6レビュー6.01点
2013-08-12パシフィック・リム7レビュー6.86点
2013-08-03ゾンビランド7レビュー6.51点
2013-07-31ボーダー(2008)7レビュー4.59点
2013-05-07ライジング・ドラゴン8レビュー5.71点
戦場のピアニストのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS