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予告編を観てとても期待したんです。「狂気の殺人マシーンと化した凄い奴が出てくるんだろうな。トミー・リー・ジョーンズはとっても鬼教官だったんだろうな。それがどんな対決をするんだろうなあ」って。冒頭のコソボの惨劇はオッケーです。かなり戦場の狂気を感じさせ、主人公がいかに精神に変調を来したかが納得できる前提ですから。カナダの森林保護官としてオオカミを助けるトミー・リー・ジョーンズもオッケーです。あれで追跡のプロだという前提が示されましたから。元ローマ皇帝の姉で現在はFBI捜査官の女性(笑)が、文明の利器(麻酔銃)であっさりデル・トロを捕まえてから後の展開が、どうにもダラダラとして抑揚のないものになってしまいました(ってことは、本編の大半がダメってことジャン(苦笑))。「フレンチ・コネクション」を想像させるような追跡劇やカーアクションが展開されますが、ナイフ一本の犯人を追いつめるという設定が、どうにも不自然すぎてなりません。SWATや軍隊を導入すれば簡単に射殺できてしまうからでしょう。あえて外しているかのような銃撃戦もガッカリです。どうも、本当の自然の中で戦った方が、都会のジャングルよりも私には興味が強くあったようです。わざわざ舞台を大都会に移したことの意味があまり感じられず、設定を活かしきれなかったようです。かといって、いきなりラストの対決のシーンがあんなところで、ナイフの刺し合いになっても、いろいろな意味で痛い(苦笑)。せっかく面白い設定を提示したんだから、もっとそれを活かす展開を期待したかった。最後に、冒頭で助けられたオオカミがちらっと出てくるのにはニヤリです。
【オオカミ】さん 6点(2004-02-17 15:48:24)(笑:1票)
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