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アメリカが「世界の警察」で、米大統領が「世界大統領」なら当然、我々日本人もアメリカの真実を知らなければならないし、知らせてもらわなければならない。そういう意味でマイケル・ムーアってのは凄い貴重な人材なんだよね。ただ、今回の映画は「ボウリング~」ほど「日本人が知りたい(知るべき)事」が描かれている映画ではない。日本の政治家の汚職にも興味がない人が沢山いるのに、ブッシュ家とサウジ系オイルマネーの繋がりに興味を示す人はほとんどいないだろう(事の真偽においても)。この映画で本当に見るべき所はやはり、アメリカ社会の底辺は破壊し尽くされたイラクと何ら変わる所がなく、そこにいる人々が「自由を守る戦い」のお題目の下にイラクに赴き、戦いの意義も見出せないまま死んでいくという事実だろう。世界唯一の超大国、愛国英雄主義のアメリカが黙殺してきた事実が。ムーアが一番声高に言いたかった部分はここだろう。確かに映画全体は編集を駆使し、偏向した内容かもしれないが、この部分だけは「自由が燃える温度」を感じることが出来る。
【C-14219】さん 6点(2004-10-20 21:49:12)(良:2票)
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