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《ネタバレ》 クールで、面白くて、実はちょっぴり人情系でもあるクライムムービー。「左と右の戦いなんて終わってる。勝ち組と頑固な負け組だけだ」というセリフが、良くも悪くもこの映画を象徴する。闘争してた時代なんか消し去って、現実に生きる4人。リッチになっている人もいれば生活に疲れている人もいる。一方で、闘争し続けるテロリスト2人。現実にそぐわない行動の空回りと虚勢が、ほろ苦さを覚えさせる。そして追う警察側も、古きヒーローと新しいエリートが対立する構造。なかなか上手い。とにかく6人の描写が、なかなか丁寧で、作り手の愛を感じる。とくに映画制作者にとっては、広告会社の社長が、もっとも自分を投影させたヒーローなのだろう。ヤケに活躍している。彼の鏡像にも見えるテロリストのティムも、「変わる時代に背を向ける男」としてカッコイイ。映画全体のクールな雰囲気は、この二人を軸に支えられていると思う。ラストは、ちょっと予想外だった。
【ルクレツィアの娘】さん 7点(2004-09-06 00:02:17)
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