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たった一時間半に詰め込まれたお馬鹿夫婦の紆余曲折物語。馬鹿も、真剣にやっている馬鹿と、馬鹿っぽくやっている馬鹿とでは雲泥の差があるわけですが、ウディ氏が演じているクソ真面目な馬鹿は笑って観ていられます。日本の漫画でもありそうな、わかりやすく明解な人物設定であるがゆえ、“偶然的な出来事”をくっつけてゆけば延々2人の物語を続けてゆけそうな構造です。シリーズ化さえ出来てしまいそうです。自分たちの真面目な意思や思惑が真剣になればなるほど、加速度的に真逆に転がっていく様に、人間の愚かさと可笑しさがコミカルに描き出されています。また、終盤に物語が進むほどに、やることなすことすべてが身の丈にあっていないのが、比喩して衣装にも描かれだされ、それもまたすごく滑稽で良い。ただ、おいしいけど灰汁の強い後味の悪さもまたウディ映画の特徴です。
【ボビー】さん [DVD(吹替)] 7点(2012-03-13 23:28:48)
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