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レビュー情報
日本軍捕虜の体験を元に書かれたピエール・ブールの原作をブール本人が脚色、英人のデビッド・リーンが堂々たる風格で監督した戦争映画の傑作。これまで比較的小品ばかり手掛けていたリーンにとっても以後70mm大作映画(の傑作)を連発する転機となった。米・英・日各々の面子を賭けた橋への拘りが、ホールデン・ギネス・早川雪洲の火花散る演技のぶつかり合いと相俟って兎に角凄まじい迫力。ラストを除いては戦闘シーンでお茶を濁す愚を犯さず、俳優陣の演技力をとことん引き出すことで押し通す、豪快でいて同時に何ともキメの細かい演出ぶりは流石リーン!!勿論彼こそが本作のMVPであることは異論あるまい。次いでアレック・ギネスの英人魂炸裂!の渋い名演が挙げられるが、リーンが彼の描写に相当尺数を取っていることからも「贔屓」されていたのは明らか。なので…若干割引。雪洲扮する斎藤は一見するとギネスの頑固さに屈しただけに見えるが、個人的には毅然としたギネスの態度に国境を越えた友情を感じた、というか武士道に相通ずる騎士道精神の気高さに一目置いた、と思いたい。それだけに雪洲の演技に度量のあるトコロを感じたのは私だけ?それこそ身贔屓ってヤツ…なのかなぁ。何にせよ、こういう特異な反戦映画は類を見なかったコトも加味して…10点!
【へちょちょ】さん 10点(2003-02-05 04:50:15)(良:1票)
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