遊星からの物体X の へちょちょ さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ユ行
 > 遊星からの物体X
 > へちょちょさんのレビュー
遊星からの物体X の へちょちょ さんのクチコミ・感想
作品情報
レビュー情報
《ネタバレ》  J・W・キャンベル・Jrの古典「影が行く」を下敷きにしているため、いつものカーペンター作品(自分で脚本も書く)に付き物のシナリオの破綻がないのが今回の勝因。サスペンス描写やショック演出に出色の才能を持ちながら独善に陥りがちだった異才が初めて放った会心作が本作。しかしながら本作をカルト化させた最大の功労者は当時22才前後だった若きSFXマン、ロブ・ボッティンであることに誰も異論はないのでは。CGなど駆使せずとも悪夢の如きオブジェを嬉々として作り出したもう一人の異才。異才同士の運命的出会い、といったものを感じてしまうが実際は「ザ・フォッグ」に続いて二度目だったりして。ボッティンの過剰なまでのSFXが仇となり米本国では大コケだったが、その後ジワジワと再評価されカルト的人気を得る、ってまんま”物体X”そのものだナw。個人的には、そんな米本国の評判など一切予備知識ナシに劇場で観て充分満足した記憶があり、後にそのことを知って意外に思ったものだった。矢張りあれこれ前評判に振り回されず、自分の判断に忠実に鑑賞するのが吉ってコト!原作に忠実な点では確かに1951年版「遊星よりの物体X」よりも、こちらが上。原作が古典SFたる所以は何よりも「生き物(The Thing)」が”同化して相手ソックリに成りすます”ことから湧き上がる隊員同士の疑心暗鬼ぶりにあり、そこから生まれる閉鎖空間でのサスペンスがハイライトだったわけだし。ただ難を言えばキャンベルJrの原作も51年版作品も隊員数が多いってか多過ぎ!そこへ行くと本作では程良い人数にシェイプアップされており(余計なヒロインとかもカット!流石カーペンター♪)むさ苦しい中にも絶妙な緊張感を醸し出していると思う。↓で何かラストで生き残った二人の内、一人の息が云々とか仰ってるけど、ベニングス(ハゲでヒゲのオッサン)に変身途中だったXが基地の外で奇声を上げながら吐く息は白かったっしょ??身も蓋も無いネタバレでスマソw。
へちょちょさん 9点(2002-12-22 02:15:34)(良:1票)
へちょちょ さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2012-01-28100挺のライフル6レビュー6.00点
2010-02-21フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ8レビュー6.77点
2009-03-10クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦5レビュー7.93点
2008-03-17300 <スリーハンドレッド>4レビュー6.07点
2007-08-29惑星大怪獣ネガドン5レビュー5.77点
2007-07-27少林寺25レビュー5.85点
2007-07-25続・少林寺三十六房4レビュー5.37点
2007-06-26座頭市地獄旅7レビュー7.00点
2007-05-25ピカソ-天才の秘密10レビュー8.45点
2007-04-07県立地球防衛軍4レビュー5.50点
遊星からの物体Xのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS