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ド派手なハッタリ演出が多少ハナにつくが、娯楽男性アクション映画としては上出来の部類だろう。特に前半がイイ。激シブオヤジのコネリー扮するメイソンが一筋縄で行かない事をハチャメチャなカーチェイスを交えて観客に納得させる巧みなシナリオには感心した。アルカトラズ潜入後、ドアを開けつつメイソンが言う”Welcome to the Rock !”の台詞もカッコイイ!SEALの隊長アンダーソンに扮して久々にキマっていたマイケル・ビーンがアッサリ殺されるのも、以後の展開(生き残った二人だけで如何にミッションを達成するのか?)を期待させる。ここでエド・ハリス扮するハメルが部下に銃撃を止めるよう叫ぶのに、部下達が制止を聞かずにSEALを皆殺しにするのがラストの仲間割れの伏線になっているのもウマイ。冒頭、アルカトラズ乗っ取りの際に子供をそっと見逃してやる辺りにも悪に徹しきれないハメルの限界を暗示させていて秀逸。とココまでは褒めちぎったけど、後半は失速。イヤ、アクション自体は派手になる一方だし展開は寧ろスピーディーなんだが、ニコラス・ケイジ演じるグッドスピードが急激に強くなり過ぎて説得力皆無なのが痛い。本来デスクワーカーで何の訓練も受けていなくてセイフティ外すのも忘れる間抜けな男が、後半で突如として(チンピラとかなら兎も角)屈強のマリーン相手に発揮するスーパーマンぶりはいくら何でもチョット…。あと、ミサイルの解体作業も異様に手際が良いってか良過ぎ!まぁ、それでないと映画にならんと言われればソレまでなんだけどね。でも気になったモノは気になったんだから仕様が無い。個人的にこの辺りでクール・ダウンしてしまった。あ、でも「エルトン・ジョンの『ロケット・マン』を知ってるか?」だけはビートルズ・マニアという設定を上手く活かしてケッサクだったな。マイケル・ベイ監督作品はコレが初めてだったけど、テンポ良くサクサク進む点は買いかな。でも、余韻とか風格とか味わいにはまだまだ程遠い印象。ま、31歳(当時)じゃ無理もないか…。でも前半は優秀だったんで7点。
【へちょちょ】さん 7点(2003-03-14 02:28:54)(良:2票)
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