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レビュー情報
チャップリンの「ニューヨークの王様」やアラン・レネの「二十四時間の情事」を編集したコトで知られていたエディター、アンリ・コルピの初監督作にしてカンヌ映画祭グランプリに輝く傑作。夫の名を叫ぶアリダ・ヴァリの妻。記憶喪失の夫ジョルジュ・ウィルソンの脳裏にフラッシュ・バックしたのは忌まわしいゲシュタポの記憶。「撃たないでくれ」と哀願するかの如く、両手を上げて立ち尽くす余りにも悲惨なラストに戦慄を禁じ得なかった。残酷な戦闘描写なしに戦争の恐怖と戦後の傷跡を一層感じさせる見事な手腕。マルグリット・デュラスの脚本、ジョルジュ・ドルリューの音楽いずれも絶品。コラ・ヴォケールのシャンソン「三つの小さな音符」がジュークボックスから流れる中、二人が踊るダンスの切なさに胸が締め付けられた思いであった。正に極上のフランス映画!
【へちょちょ】さん 9点(2003-01-21 02:02:00)(良:2票)
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