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厳しい戦時下で掴んだチャンスを見事にモノにした若き黒澤明のデビュー作。師・矢野正五郎を演じた大河内伝次郎の存在感、ライバル檜垣源之介を演じる月形龍之介の憎々しい演技、大根ながらも猪突猛進な三四郎をフレッシュに演じた藤田進の若さ、全てが素晴らしい。ラストの嵐吹き荒れる右京ケ原の決闘シーンは実際に悪天候を突いての撮影であり、早くも黒澤の拘り演出が観られる。この後5回もリメイクされるが、どれも黒澤版にはダイナミックさに於いて遠く及ばなかったことを言い添えておく。カット版ゆえ1点マイナス。
【へちょちょ】さん 9点(2003-01-18 12:28:57)
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