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200年前の吸血鬼が現代に(といっても70年代)蘇り、子孫たちに何やら貫録のあるところを見せつけるも、なにぶん時代遅れの存在なもので、言動がカルチャーギャップネタへと繋がっていく。慌てず騒がず、ご先祖様かつ吸血鬼としての落ち着きを見せ続ける一人合点のチグハグさが、みどころ(このトホホな吸血鬼、趣向は違うけど、ちょっと『処女の生血』を思い出したりして)。ではあるのですが、本作のさらに気が利いている点は、吸血鬼が吸血鬼なら、子孫たちも子孫たち、妙なキャラクターたちを配置して、さて物語をどうまとめるのかと思ったら、まとめるどころかラストではさらにとっ散らかし、でも何か妙にナルホドと思わせる。ナルホド、そうやって盛り上げるのか。もう何でもアリアリ、好き放題やってて気持ちいい。
と手放しで楽しめるのかというと、正直、残念なところもあって、いやこれは単なる好みの問題かも知れないけれど、コワそうなシーンではもうちょっと本格的にオカルト映画風のコワい雰囲気を出してくれたら、コミカルなシーンの可笑しさがさらに際立ったんじゃないか、とも思うのですが(その点、『ヤング・フランケンシュタイン』のモノクロ映像は、効果的でした)。ダニー・エルフマンの音楽は、いかにもコワそうに頑張ってたんですけどねえ。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2016-12-26 22:30:03)
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