ザ・リング の 鱗歌 さんのクチコミ・感想

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ザ・リング の 鱗歌 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ザ・リング
製作国,
上映時間116分
劇場公開日 2002-11-02
ジャンルホラー,サスペンス,シリーズもの,ミステリー,リメイク,小説の映画化,オカルト映画
レビュー情報
《ネタバレ》 どうせアメリカ人専用のリメイク版だろうから別に見なくてもいいよなあ、とずっと思ってたのですが、「見なくてもいい」は「見てもいい」の裏返し、今頃になってようやく、見てみようかと。
で、今頃になって、「この“リング”というタイトルの由来は、そこにあったのか!」という事に気づかされ、妙に感心してしまったのでした。しかし、「気づかされた」とは言っても、そんな描写、日本版の映画にあったっけ? というか、原作読んだの随分昔で(新入社員の頃に寮の同部屋のヤツが貸してくれたのであった・・・遠い昔)、記憶が薄れてるのだけど、タイトルの由来って小説内で書かれていたんだっけ?
とかいうことは多分、本質的でも何でもない些事なんだろうけれど、それでも何でも、こういうことがあるから、映画を見るのは面白い。
で、この“リング”の由来(だよね?)たる、例の井戸ですけれども、井戸の蓋を開くシーン、日本版を見てる際に思ったのは、「こういう場面、アメリカ映画ならきっと、蓋が開かれる様を井戸の内部から捉えたカットを挟んでくるだろうに、やっぱり邦画ってアッサリしてるなあ」ということで(実際は井戸内部からのアングルが無いとは言え、数カットを費やして蓋を開いているのだけど)。で、実際こうやってアメリカ版が作られてみると、やっぱりちゃんと井戸内部からの視点のカットが挿入されている。もちろんそんなワケが無いとは言え何やら気を遣ってもらったようで、いや、申し訳ない(笑)。でもこのアングルが“リング”にも繋がっているのだから、油断できません。
日本版の違いという事で言うと、井戸の中に「入る」んじゃなくて、「落ちる」んですね。確かに、日本版の「オレが入ったんだからオメーも入れ」で女性主人公を井戸の底へ追いやったんじゃ、アメリカでは受けがよろしくないかも知れませぬ。どっちみち、普通なら入ろうという気が起きる訳もない気色の悪い古井戸。主人公には何とかそこに入ってもらわないといけない訳ですから、超常現象風味を絡めて、ここは一発、落ちてもらいましょうか、と。
ってか、かつては日本版で「何で主人公が女性なんだよ」と思ったのに、もはやこの設定に慣れてしまったらしく、もともと主人公は男性、という記憶が、もはや消えつつある。やっぱ女性の物語よ、これは。男性が井戸に入るより女性が入った方が、何となく凄みもあるし。
さてさて、この作品。とにかく暗いんです。最初の方の、母子が車に乗ってる場面。外は雨で、薄暗く、あー鬱陶しい、気が滅入るような、イヤな日だなあ、と思うのですが、その後もずっとこのドンヨリした雰囲気が映画を支配しています。やや青みがかったような、寒色系の薄暗い映像。ところが例の井戸発見の場面になると、ここは夕焼けなんだか何なんだか、奇妙な赤い光が差してくる。暖色系の色合いの映像となりホッとするのかというとさにあらず、かえって異様で不気味な印象。
運命の7日間が過ぎて8日目の朝を主人公が子供と迎えると、ようやくここで、自然な光が差し込んできて、事件が解決したんだなあ、と思わせるのですが、もちろん解決などしておらず、この後、例のあの「これぞ貞子」なシーンが控えていることは、皆さんよくご存じの通り。
鱗歌さん [インターネット(字幕)] 7点(2024-11-30 09:23:47)
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