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子供の頃、テレビシリーズの「超人ハルク」、大好きでしたよ。子供って、筋肉ムキムキが大好きなんだねえ(と一般化する)。そして何となく漂う哀愁。あの超人ハルクが、CGになって帰ってきた!と思ったら、暗くて何やってるのかさっぱりわからん!イライラ~!と思ったら、突然、これでもかとイヤミな程に明るすぎる陽光の下に姿を現すハルク! こりゃ見やすくていいや、がんばれハルク~! 一方迫り来るは、「大」戦車軍団(笑)! こんなショボイ数の戦車、映画らしくなくって新鮮さすら感じる。こんなことで大丈夫なのか、アメリカ軍! というわけで、ハルクの手にかかったらひとたまりもないんだけど、さあ、ここがハルクの腕の見せ所。戦車を振り回してハンマー投げ! 室伏選手が以前、CMで巨大レンゲを投擲していたが、まさにそれに勝るとも劣らぬハルクの大投擲&気合のポーズ! このシーンに限らず、映画のアチコチでハルクのダイナミックな「投げ」が登場、なかなかの快感でありました。映画はこの後、支離滅裂となり(いやその前から支離滅裂だけど)、「お見苦しいものをお見せしてすみませんでした」とばかり、最後はまた画面を暗くして何がなにやらよく判らないまま終わってしまう。いやはや、おそらくもっと普通に「CGの都合」を優先し、普通にゴマカシつつ普通にCGを使って普通にハルクの活躍を描けば普通に面白い映画になったかもしれないのに、敢えてその「普通のゴマカシ」を逆手にとったかのようで、これがかえって味のある仕上がりになってます。「おや、この映画、もしもハルクさえ登場させなければ、ちょいとした傑作になっていたんじゃないの」と思った人がいれば、まさに成功と言えるでしょう(か?)
【鱗歌】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-03-25 20:28:47)
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