火の鳥(1978) の 鱗歌 さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ヒ行
 > 火の鳥(1978)
 > 鱗歌さんのレビュー
火の鳥(1978) の 鱗歌 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 火の鳥(1978)
製作国
上映時間120分
劇場公開日 1978-08-12
ジャンルSF,時代劇,特撮もの,漫画の映画化
レビュー情報
子供の頃、テレビでやってたのを夢中で見たという記憶はあるのですが、細部は忘れてしまって、だけどどういう訳か一部のシーンは気味が悪いほど鮮明に脳裏に焼き付いてて。見てから経った年月と、その映像の記憶の鮮明さとが余りに釣り合わず、何か他の作品の記憶が混在してるんじゃないかと、自分でも疑わしくなるのですが、後に原作の黎明編を読んでみると、確かにそこには記憶に似たシーンが存在していて。
で、今回、この映画版を40年ぶり(?)くらいに、見てみると。
おお、鉄の矢が岩を砕くシーンも、あの残酷な目潰しのシーンも、穴の底に生えたわずかな草をむさぼるシーンも、記憶通りそこにあるじゃないか!
と言いたいところですが、正直、それぞれ少しずつ、実際よりも立派なシーンへと脳内変換されてたようです。ハイ。素顔のウズメがこんな由美かおる顔だとも思ってなかったし。
たぶん、子供の頃の私には、今と違ったものが見えてたんだと思う。
しかし今みると、ムダに説明じみたセリフの多さが気になってしまいますね。脚本は谷川俊太郎さん。きっとイイ人なんだろう、とか思っちゃうのは元々の氏のイメージにもよるのですが、ちょっと原作に配慮し過ぎかな、と。こういうのは、「手塚治虫がナンボのもんじゃい」というぐらいの人がやった方がいいと思う。
ただ一人、市川崑監督だけが、手塚治虫と横溝正史との区別がついていないようですが。
何にせよ、この原作のイメージを残しつつ実写化する、という困難を、アニメとの合成という大胆な手段で乗り越え、さらにはコミックだからこそ許される誇張やギャグまで、そのノリを取り込んじゃおうという、無謀な挑戦。
一方では、奇跡と言ってよいほど原作イメージ通りの、草刈・仲代両名の存在もあって。
失敗作といえばそうだろうけど、それだけで終わらせては、ちょっと勿体ないですね。
鱗歌さん [インターネット(邦画)] 6点(2021-03-28 11:48:12)(良:1票)
鱗歌 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-05-06ベイビーわるきゅーれ7レビュー6.71点
セルラー9レビュー7.09点
騎兵隊8レビュー6.00点
風来坊探偵 岬を渡る黒い風7レビュー6.00点
恋愛準決勝戦8レビュー7.10点
2024-05-05悪魔の赤ちゃん3 禁断の島7レビュー4.75点
2024-05-04アルティメット7レビュー6.22点
2024-05-04ゆすり(1929)9レビュー5.63点
2024-05-01デッド・ドント・ダイ7レビュー4.88点
2024-05-01ストレンジャー・ザン・パラダイス8レビュー7.13点
火の鳥(1978)のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS