猿の惑星 の なんだかんだいってもやっぱり色即是空(VF-154) さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > サ行
 > 猿の惑星
 > なんだかんだいってもやっぱり色即是空(VF-154)さんのレビュー
猿の惑星 の なんだかんだいってもやっぱり色即是空(VF-154) さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 猿の惑星
製作国
上映時間112分
劇場公開日 1968-04-13
ジャンルサスペンス,SF,アドベンチャー,シリーズもの,小説の映画化
レビュー情報
戻って来たらば留守の間に世界を○○が「支配」してたというのは、今さらながら楽しい発想だ。で、言葉を喋るサルが人間を駆逐し、そのポジションがそっくり入れ代わってしまうという、まぁスゴイことなのだが、何かしら、ひょっとしたらいつの日か現実的にあり得るかも知れないぞ・・・と観る者に(ちょっとでも)思わせる点では、他の生き物(?)類にくらべてまだ説得力たるものを持っていると言えよう。何しろ突然変異した大トカゲやら巨大ゴキブリやら、いわゆる「核戦争もの/世紀末もの」によく登場してくる類いのキャラクターでは、馬に乗ったり銃を扱ったり、ましてキスをしたりといった、おおよそ文明的な活動、平たく言えば人間ぽい動きが出来るとは到底思えない。逆にトカゲ男が出て来たのではあまりにマンガチックになってしまう。その点サルは我々に近い(まぁ宗教観も含めて異論は多々有りましょうが)霊長類であり、知恵もあり、手先を有る程度器用にも扱える。少なくとも本作品を初めて観た時、幼い日の小生は「ひょっとしたら」と、そう思ったりしたものである。サルのメーキャップも凄いものだと感心したが、やはり何より最後の最後、テイラーが茫然自失する光景に出くわすところで、「ああ、そういうことだったのか・・・」と深く感じ入ってしまったことを最も鮮明に覚えている。このシーンに辿り着く必然が有ればこそ、いままでの流れが有ったのか、と。今でも最後のシーンを観る度、初めて鑑賞した時のラストに受けた強い印象を思い起こすことができる。行き着く先は破滅の他にないとされる人間。その存在を恐れ忌み嫌い、徹底排除を目論むオラウータンのザイラスの声は、人間以外のすべての生き物の声を代弁するものかも知れない。海辺に崩れ落ちた自由の女神の姿はあまりに象徴的だが、東西対立・核の脅威が声高に叫ばれた当時の情勢の中で生まれた強烈なアンチテーゼだと解釈している。
なんだかんだいってもやっぱり色即是空(VF-154)さん 8点(2004-12-01 16:35:37)(良:1票)
なんだかんだいってもやっぱり色即是空(VF-154) さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2005-01-13A.I.5レビュー5.22点
2005-01-03踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!3レビュー5.00点
2004-12-09パーフェクト ストーム4レビュー5.06点
2004-12-09雨あがる6レビュー6.12点
2004-12-08007/ワールド・イズ・ノット・イナフ6レビュー5.83点
2004-12-04スパイダーマン(2002)5レビュー6.34点
2004-12-04キャプテン・スーパーマーケット6レビュー6.33点
2004-12-03RETURNER リターナー4レビュー5.69点
2004-12-01猿の惑星8レビュー7.59点
2004-12-01続・猿の惑星3レビュー4.33点
猿の惑星のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS