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《ネタバレ》 やっぱりジャック・ターナーは凄い。とにかく女優を綺麗に魅せる。
ファムファタール、ジェーン・グリアが綺麗過ぎて、息が詰まる。 ジェフがアンに打ち明ける回想明けで、 ジェフが車を降りてアンとのクロースアップのカットバックになるのだが、 このカットバックの秀逸さたるや唸る。 もうこの撮らえ方が、ああこのふたりは絶対に結ばれることなどないのだと思わせる。 ジェフとキャシーが初めて結ばれる夜、 ジェフが投げ出したタオルがランプシェードにぶつかり、 ランプシェードは倒れ、部屋は暗くなり、嵐で扉が開き、その扉に向ってトラックイン。 愛が交わるという素晴らしい演出だけでなく、ここがすべての破滅の始まりとも見える。 そしてラスト、アンは聾唖の少年に「ジェフは本当に彼女と逃げたの?」と尋ねる。 少年は戸惑い何も答えないが、アンの「そうなの?」という更なる問いかけに最後には軽く頷く。 そして彼女は去り、少年はジェフの名前が書かれた看板に、これで良かったろ?と挨拶するのだ。 つまり、アンに真実を告げれば彼女はジェフのことを想い、新たな幸せな人生を迎えられない。 そんなことは彼も望まない。例え彼が悪者になろうとも、彼女のことを想うから、 彼女が幸せになれるならば、それはそれで良いのだということだ。 それがあの少年の選んだ決断だ。これで良かったろ?と。泣ける。 【すぺるま】さん [映画館(字幕)] 9点(2012-11-08 10:26:49)
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