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痴呆の話ということで、福祉系のくだらない映画かと高を括ってたら、良い意味で期待を裏切られました。本作のテーマは痴呆や介護ではなく、親子関係と過去からの解放。教師という職業柄、そして母子家庭という負い目から、母親は人一倍厳格に娘を育ててきた。一旦は息の詰まりそうな家から避難した娘は、母親の病気で家に戻らざるを得なくなる。逃げ場の無い暮らしの中で、一々過去を思い出させる痴呆の進む母親の言動。やがて娘は、再び窒息寸前まで追い込まれていく。最後に娘を救うのは、親子愛だの周囲の協力だのといった訳の判らないものではなく、「赦す」という行為。母親を赦すことで自らが過去の呪縛から解放され、初めて娘は、これからの母親との関係に向き合える様になったのです、6点献上。
【sayzin】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-05-17 00:33:47)
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