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《ネタバレ》 殆ど笑顔を見せる事のなかった登場人物と、素敵ながらも寂しさがこみ上げてくる音楽が醸し出す、えもいえぬ空虚感に戸惑った。映画を楽しめたのか、考えさせられたのか、未だによく分からない。この映画最後のシーンで、仮にユーイチがティーチャーを撃墜して帰ってきたとしたら、全く意味の無い映画になっていただろう。戦死してはまた別のキルドレがクローンとして現れてくるが、過去や感情までは引き継げない。輪廻転生はあるかも知れないが、いまの自分という存在は唯一無二であるという事を再認識させられる。恵まれた環境の中、日々ルーチンワークをこなしながら生きている。オレらもある意味キルドレなのかも知れない。代わり映えのしない毎日を淡々と過ごしている人々に、自分の存在価値を再認識してくれ!、と強烈に訴求している様に感じてならない。声優陣に関しては賛否両論だが、個人的にはアニメの無機質な雰囲気に見事にマッチしていると感じた(とくに菊池凛子)。グラフィックはさる事ながら、臨場感たっぷりの音響が特に素晴らしい!これは是非映画館で観てほしい映画。久々に、とても気に入った映画に出会えた。
【けっけ(硝子の心を持つ少年)】さん [映画館(邦画)] 8点(2008-08-17 13:56:27)
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