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《ネタバレ》 私には全体的にちょっと退屈でした。原因は、心理描写の粗さにあるのではないかと思われます。レプリカントが労働者として酷使された上に非常に短い寿命で生きねばならないという哀しみ、また、やめたはずのブレードランナーにまた復帰する主人公の苦悩、といった、登場人物たちがこれまでどんな時間を過ごしてきて、そして今どう感じているのか…という内面の情報提供への比重がとても少ない。その代わりに多くの時間が、煙る未来都市、雑踏、グロテスクな小道具など、「退廃的な未来都市」の雰囲気描写に使われていて、自分の中でドラマの時間が積み重なっていかないのです。なので、主人公がレプリを追いかけて殺してしまうシーン、なんだか「何もそこまでせんでも…」という感じがしてどうも入り込めませんでした。レプリたちや主人公(私は彼=レプリ派)の背景をもう少し観たかったです。そしたらきっと最後のレプリが寿命で死んじゃうところも涙なしには観られなかっただろうに…。
日本語の看板や舞妓?の巨大映像が煙で霞んだ雨のロサンゼルスに溶け込んで、独特の退廃的な未来像を創り上げているのには新鮮さがありました。 【クリロ】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-06-22 18:12:33)
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