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《ネタバレ》 吸血鬼やゾンビものの映画は今や数え切れないくらいありますが、この映画はそんな中でも「吸血鬼がはびこりきって人間のほうが少なくなってしまった世界」を描いているのが面白い。吸血鬼の方がマジョリティとなった世界が人間のそれとあまり変わっておらず、吸血鬼としての特徴はせいぜい太陽光に当たると燃えるとか、飲み物が人間の血ってことくらいでした。が、その「人間の血」っていうところをまたうまく使ってこの映画はさらに面白いものになっています。定期的に人間の血を吸わないとサブサイダーになるって言う設定はハマッてましたね。ちょっとご都合主義的な気もしますが、映画ならオッケー。
一見すると吸血鬼たちは人間と同等かそれ以上のテクノロジーを持ってるように見受けられましたので、人間が魚などの水産生物の漁獲量のバランスをとるように、吸血鬼たちも人間の数量のバランスくらい取れるんじゃないかとも思いましたけども、そこはそれ、人間の歴史と違って吸血鬼たちは吸血鬼としての歴史がかなり浅いことや、作中の途中段階でようやくサブサイダーという欠点に気づいた所からも、そこから何かの対策を取るには圧倒的に時間が足りなかったのかなとも思われました。私見での解釈なのであしからず。 個人的にはそういう視点で映画を楽しんでいたこともあり、主役のイーサン・ホークさんやウィリアム・デフォーさんの役柄や立ち位置には特に他のサスペンス映画やホラー映画との明確な差異や特徴を見つけられず、あまり興味が沸きませんでした。そういう意味で彼らの立ち回りは普通と言えば普通。映画が悪かったというのではなく、主役たちよりプロットや設定が光っていた作品だと感じました。そういう意味では終盤で人間に戻った兵士たちがまた吸血鬼に襲われ、それで戻った兵士がさらにまた襲われる・・・という恐怖の無限ループには怖さと同時にその見せ方の巧さに感動しました。 短い映画なのにとても満足させていただきました。◎良!!です。 【TANTO】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-04-23 22:44:55)(良:2票)
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