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《ネタバレ》 「ホプキンスファンとしては見逃せん!」と思って観てみたわけですが、あかんかった・・・。いつもの不思議おじさんを演じていたあのホプキンスはどうした!?老獪なイカレ博士や黒覆面で颯爽と現れたあのおっちゃんはいずこに!?この映画のホプキンスは人間的すぎてホプキンスらしさがほとんど感じられませんでした。ホプキンスらしさと言うのはオレにとって、常に何でも知ってるような感じですごく不思議な雰囲気を漂わす、そんなホプキンスの事です。それが卑語を使ってクビだとか、バイアグラだとか、今まで底の見えなかったキャラクターをたくさん演じてきたホプキンスが初めて底の浅い人間を演じてきました。しかも痛いのがあんまりはまってなかったこと。「あんなにうろたえたりむやみに切れたりするホプキンスなんてホプキンスじゃない」なんて言いたくなってもそんなこと本人や監督には知ったこっちゃないんでしょうが。映画のテーマはとても興味深いものでした。この映画の原題"The Human Stain(ヒトというものの汚れ)"ってある意味日本にも通じる事だと感じました。アメリカで肌の色による差別が深刻だったように、日本でも部落差別が深刻でした。両方に共通して言えることは、どちらも本当につまらないことだということです。結婚寸前で黒人の親を見たとたん振られるところなんかモロですよね。映画の中で、若かりし時のコールマン(=アンソニー・ホプキンス)が大学入学の際に記載していた用紙に人種を書く欄があったこととかも衝撃的でした。実際アメリカでは過去にあんな用紙があったんでしょうね。それで何を判断したかったのか、ほんとバカらしいですね。。でもいくらオレが「馬鹿らしい」といっても当時の人達にとっては「馬鹿らしい」ということはわかっててもどうにもならないものだったんだろうと思います。そういう過去を伝えるツールとしてこの映画は良かったと思います。
【TANTO】さん 6点(2004-12-20 22:46:56)
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