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前作の2作品も感想は書かなかったのですが
実は密かにファンでも有りました。 しかし、こういう昔を懐かしがって楽しむという ある意味でジジむさい事に抵抗が有ったので (と、言うより、そういう事を言う事自体が中年の証なのかも知れませんが)(笑) あえて感想は書かなかったのですが しかし、この作品は完成度が高かった気がします。 まず、取って付けた様な時代性を表すエピソードやギミック (腰にぶら下げたタオルとか)が かなり影を潜めて、殆ど違和感なく見れた事が1つ。 そしてやはり、3作目という事で、かなり脚本は練られて作られていて 続編にありがちなマンネリ感や失速感が全然無かった事。 そして、オープンセット自体も前作の使いまわしではなく ちゃんと5年間分の進歩と、時代性を考慮して作られているのが良かったですね。 また、意図的に配役(新しい登場人物も含め)などの主客を交代させているのが ある意味では前2作品より、完成度が高く成った原因の1つの様に思えます。 1作目では鈴木オート夫妻とその周辺の人々の戦前~終戦直後の話や 借金のカタに人身売買も絡めた水商売や、不遇な出自など まあ、要するに前時代的な物珍しさを、前面に押し出した脚本でしたが (自分の父親、母親(ちなみに茶川夫妻とほぼ同年齢です。)も言ってましたが、こういうのは「だから何だ?」なのだそうです。それに「美化し過ぎ」「思い出したくも無い事もたくさん有るんだ。」とも言ってました。) しかし、今作品では鈴木家と茶川家それぞれの家族における 個別のエピソード(まあ、どうしても人情話に成るんですけど)の方へ 大きく方向転換している。 家族性や時代性というのは ある意味では「男はつらいよ」シリーズにも通ずる永遠のテーマですが まさかそういう事を考えているのでしょうかね? まあ、観てみたい気もするのですが それをやる為には今作品以上の完成度、ギミック 時代性を考慮した巧緻な脚本と場面設定が無いと 間違いなくズッコケますよ。 ともあれ、今回は8点にさせて頂きます。 ちなみに前2作品はどちらも点数を付けるとすれば5点です。 つまり、この3作目はそれほど完成度が高い。 欲を掻かずに綺麗に終わる事もまた このシリーズの最終的な評価に繋がると私は思います。 【一般人】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-10-24 23:04:30)
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