冬のライオン の アルメイダ さんのクチコミ・感想

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冬のライオン の アルメイダ さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 冬のライオン
製作国
上映時間137分
劇場公開日 1970-02-04
ジャンルドラマ,歴史もの,クリスマスもの,戯曲(舞台劇)の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 はっきり言って面白い面白くないが分かれる作品です。

私はこの作品が終わったすぐに言いました。

「なんだったんだ!と・・

そして何が言いたかったんだこの夫婦はと悩みました。

ヘンリー2世の物語なんですが、

妻でありながら幽閉されているキャサリン・ヘップバーンの弁舌と、

この映画の主人公ヘンリー2世(いよいよ大詰めP・オトゥール)の、

これもまた感心するくらいのしたたかさ。

そして3人の子供(アントニー・ホプキンズが長男役、ふけてるって!)

のあと継ぎ問題という大変わかりやすいドラマなんです。

それが歴史の例に習い、策略陰謀そして夫婦でありながらの知恵比べ。

これがものすごい銃撃戦のように楽しめます。

悪くこっけいに言えば漫才、正当に評価すれば舞台劇の醍醐味。

あまりに歯切れよくこの夫婦の演技合戦が続くので、

見飽きることなく見ほれていました。

ところがあのラストはおかしいくらい明るい。

テレビ画面に向かって突っ込みを入れてしまう。

「おいヘンリー、またそんな調子のいいこといって来年はないぞ!」

腑に落ちず気がついた。



そうか、何もこの夫婦のその後なんて心配したりするものではない。

これは映画だ、舞台劇だ・・だまされていたのは私のほうでした。

真剣にこの夫婦のドラマに見入ってた。

いったいどこまでが陰謀(嘘)なんだとまじめに考えるくらい、

このふたりはうまいですねぇ・・(って当たり前か)

ちなみにキャサリンのほうが賞を受賞しています。

取っておかしくない、いい演技で見ごたえありました。

ただピーターのほうが比べて地味でしたね。

なんといってもヘンリー2世ですよ。普段着の一着だけでは貧相だ。

演技が五分でも衣装が地味ですから、やはり史劇は女性のほうが有利。

そのポイントは高いと、キャサリンの衣装変えと美しい品のよさに納得。



舞台劇やセリフを楽しみたい人にはもう最高の作品ですね。

ちなみに作品中にベケット司祭が出てくるのですが(チョイ役)

まだ未見の(ベケット)のことなのですよ。

ベケットとヘンリー2世の愛(困った映画ですね)を描いた史劇ですが、

その作品の中でのヘンリー2世もピーターなのです。

合わせて見てみたいと思いました。
アルメイダさん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-05-20 04:28:36)
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投稿日付邦題コメント平均点
2006-09-21ルディ/涙のウイニング・ラン8レビュー7.89点
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バーバー6レビュー6.65点
アンブレイカブル3レビュー4.56点
ダ・ヴィンチ・コード7レビュー5.05点
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