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《ネタバレ》 仲の良かった5人の女の子が、高校を出てそれぞれの生活を送るうちに、それぞれの現実にぶち当たり、立場や価値観の違いから繋がりを保つのが困難になってゆく・・・それはこの国でも全く違和感のない、等身大の物語でした。メイン3人(双子はまあ、マイペースに生きてますな)の違った苦悩、上昇志向のためには割り切って切り捨てなければいけないものがいっぱいあって、代わりに物で満たされる事で日々を生きるヘジュ、今の暮らしに決して満足はしていないけれど、それなりの生活の中に生きていて、どこかに向かって踏み出す事はできないでいるテヒ、そして夢見る事も難しいほどに現実が重くのしかかっているジヨン。誰もがこの3人の誰かしらに共鳴する部分を持っているのではないでしょうか。それぞれがなんとか人との繋がりを保とうとするアイテムとしてケータイが重要な存在となっていて、他者、家の外と繋がっている事をモノで実感して、自己の存在証明というか存在の確認ができている状態は、日本も韓国も一緒なんだなぁ、と思いました。まあ、この映画のお嬢様方はマナーあまりよろしくないですけど。平気で仕事中やバスの中でケータイで話してますからねぇ。物語はどん底まで落ちたジヨンを、前へ踏み出す決心をしたテヒが救う、という形で終わりますが、それはほんの少し状況が少し動いただけで、ハッピーエンドでめでたしめでたしという訳ではありません。ヘジュは結局それまでの日常を生きてゆくのでしょうし、ジヨンとテヒの二人の未来は何も見えてません。でも、彼女達の未来に期待したくなります。物語のバランスがいま一つ悪い気はしましたが(前半はヘジュにウェイトが置かれていたのに、中盤以降ジヨンとテヒの扱いが大きくなってヘジュはやや尻すぼみな感じ)、自然な存在感のあるキャストによって、若さの中に存在する不安感、不安定さがダイレクトに伝わってくる映画でした。
【あにやん🌈】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-09-08 20:13:15)
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