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《ネタバレ》 迫力のある戦闘シーンの一方で、基本はあくまでファンタジー。久石譲の音楽もあってか、宮崎アニメのような世界ではありました(明らかな影響も感じます)。朝鮮戦争の中、戦争が起こっていることすら知らない平和でのどかな村を訪れた北の兵士、南の兵士、アメリカの兵士。ここには戦争によって営みを踏み躙られてゆく人々の姿があります。戦争は人が始めるものですが、全ての人々の意思によって起こるものではなく、平和に暮らす人々も、また徴用によって戦場に駆り出されてゆく人々も、必ずしも戦いを望んでいる訳ではない、そんな事を思いながら見ていました。人が本当に守るべきものって、なんなのでしょう? 戦争であれ紛争であれ、国家や民族、思想で十把一絡げに捉えて、そこに生きる人間を見ないのは思考停止状態に他なりません。朝鮮戦争が半島の人々に与えた傷、それはこの映画に限らず、多くの韓国映画に今も色濃く表れています。敗戦国であるこの国におけるアメリカの存在とはまた違った在り方をしている韓国でのアメリカの位置を踏まえて見ることもまた重要なポイントですね。今や日本では声高に反戦を叫ぶ事すら憚れるような風潮がありますが、これはバリバリの反戦映画、国を愛するっていうのがどういう事なのか、っていうのはこういうところから見えてくるんではないかなぁ。
【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-10-28 20:50:59)(良:1票)
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