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《ネタバレ》 時間に支配されるという設定はとても面白いのですが、なんともユルユルな映画でして。映画の中で発揮される力のベクトルが曖昧で、色々とハンパな状態であると思うのですよね。アンチユートピアの基本設定がちゃんとSFとして昇華されていない、徹底的に細部のディティールまでを設定していないから、それおかしいだろ?って箇所だらけになっちゃう。時間を通貨として単純に置換し過ぎなんです。この『銀河鉄道999』的テーマを抱えた作品は、「限りある命の物語」のハズが資本主義経済に対する疑問のようになってしまい、反社会的分子の物語へと堕してしまっているようで。それとて、そちらに突っ走りきれてなく、SFにもファンタジーにもなれずにあちこち曖昧。限られた時間が生み出すギリギリのサスペンス、っていうのも時間の扱いが意外と雑なので、唐突に訪れる危機!の繰り返し。階層によって区切られた地域、あれが、じゃあ具体的にどのような地図を描いているのか、そこを追う者、追われる者がどのように移動する事になるのかも、もう全然把握させるように描かれてはいない訳で、追う側のベクトル→に対して、追われる側が同一方向→に銃撃してみせるというマヌケなミスショットにも象徴されるように、物語がどこを目指すのか、どこに向って突き進むのか、もうヘナヘナな状態。ロボット出しただけ、宇宙船出しただけでSFにはならないように、雰囲気だけでSFにはならないのよね。でも、アマンダはステキざんした。あの髪型はどーかと思うケド。
【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 4点(2012-03-25 15:49:49)(良:2票)
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