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《ネタバレ》 タイムループものということで、この映画は先発の作品に対して利点と弱点とが存在してるわね。
利点はジャンル化していることで「コレはタイムループものです」っていうのを映画開始から早々に観客に理解させられること。冒頭からその説明は簡潔よ。最初に、何が起きるかを予め認識した行動を主人公が取る事でその日を繰り返している事を理解させ、次に翌日(同じ日だけど)早々ヒロインが主人公の元にさっさと怒鳴り込んでくる事でヒロインも巻き込まれた事を示して。繰り返しパターンをじっくり描写して説明しなくても観客はタイムループもののセオリーを理解した上で見ているので省略可、みたいな。これまで一切このジャンルに触れた事のない人にとっては咀嚼に時間かかりそうだけど。 弱点は新鮮じゃないってこと。これまでに見たモノとの大きな差異、この映画独自のオリジナルな魅力には欠けるのね。『ハッピー・デス・デイ』と似たような映像、エピソードがあちこちにあって、比較になってしまいがち。この映画のメッセージ、テーマは悪く言ってしまうとありがちだわ。停滞した日常からの脱却、一歩を踏み出すこと、ワリと常識的なのよね。『ハッピー・デス・デイ』の突き抜けっぷりに比べると優等生的で(ミニシアター系のインディーズっぽい空気も手伝って)、面白さもそれなりね。ループしてる人間が全部で3人居て、という設定からの展開に面白味はあるのだけど。 すっかり諦めて受け入れている主人公と、つらい現実と戦うヒロイン、それぞれの立場の対比からドラマが生まれて、でも後半はそれがワリとダルい展開をもたらしてしまう感じね。90分という短い尺のワリにちょっとダレるわ。クライマックス、主人公の語りをヒロインがウンザリしてみせるのだけど、それは観客側も同じね。 もちろんタイムループもの特有の面白さはちゃんとあるので、そこを楽しむのが吉というカンジ。背景となる土地の風景や空気感がいいカンジで、そこも楽しめるわ。ちょっとループしてみるのもいいかも、くらいな世界で。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 6点(2021-04-14 21:58:21)(良:1票)
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