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《ネタバレ》 ほぼ野球場のアルプススタンドだけで展開する映画。ちょろっと球場外側の通路も登場するけれど。
自分の高校の試合を義務的に傍観しているコたち。応援のカタマリの中じゃなくて人もまばらな端っこの方にいる、それは中心にはなれないコ、中心になることを諦めちゃったコである事を端的に示しているわ。高校生活を送ってゆく中で、負けちゃった事、夢破れた事を自覚して色々と諦めちゃっていて。 でも、中心にいるコにも中心である事の大変さ、つらさがあって。それぞれ痛みをただ抱え込んでいただけで終わっちゃったら悲し過ぎるし、そこからどうやってその先の人生の長い長い時間を過ごすの?って、そんな映画。 『桐島、部活やめるってよ』的なお話を『セトウツミ』的視点で描いたようなカンジなのだけど、最初はコミカルな青さ、若さが、映画が進むと共にそれぞれの端っこなりの生のカタチを成してきて、共感しまくりの世界になってゆくのね。 生徒を演じたコたちの無名であるがゆえの余計なイメージのない存在感が映画を更に純化させていたわ。 ただ、ラストは残念。エピローグ部分は完全に蛇足。アレがあるせいで「今を生きるコたちのための物語」から「過去を懐かしむ大人たちのための物語」へと転じてしまったのよね。作品を大人が子供から奪っちゃってるの。それはダメ。あくまでこの映画は今を生きてるコたちのためにあるべきなのよね。 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 8点(2021-04-07 16:04:33)
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