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《ネタバレ》 『セブン』の世界のバットマン、みたいな映画ね。
陰鬱な、雨が降り続く鉛色の街で繰り広げられる犯罪とそれを追う人々の物語。っていうかジャンル的にはホントに刑事アクション、探偵アクションものな雰囲気が強くて(ゴードン警部とのバディものでもあるし)、ヒーローがバキバキ活躍します、って映画ではないのよね。 その雰囲気作りのために多くがリアルでそして地味だわ。ペンギンは普通のおっちゃんだしキャットウーマンはなんか鼻マスク? リドラー(古いおたくはついナゾラーって言っちゃうわね)は安い仮装したヘンタイ、みたいな。バットマンだけはちゃんとしてるけど。 ヒーローものとしての華は徹底的に排除されてるのね。 謎を追ってあっち行きこっち行きあっちに戻って、みたいな展開が芯にあって、その上でブルース・ウェインの過去と現在があって、キャットウーマンの過去と現在があって、リドラーの・・・で、クライマックスのスペクタクルな展開があるので盛り沢山、その分長いわ。『ダークナイト』と一緒で「まだ~?」ってなっちゃった。 『セブン』みたいとは書いたけど演出やカメラはそこまでは到達していないので目を見張るほど、というホドでもないし、バットマンとして説明しておかなくちゃいけない部分はさすがに知ってるワケだしねぇ。今回は自分の知識とどれだけ違いがあるのかしら?っていう興味はあったけれど。 でもパティンソンは良いわ。従来のブルース・ウェインとバットマンの光と影みたいな描き分けは無くなってずーっと影。ずーっと暗いの。むしろブルース・ウェイン状態の方がコミュ障の人間嫌いだもの。バットマン状態では暴力ってカタチで他者とコミュニケーション取ってるもの。 バットマンになる時には目の周りを黒く塗ってる、そのマスクをしてない状態が妙に似合ってて。アタシがアレ真似してもV8を讃えよ!みたいになるわね。 パティンソン、16年半前に生で見た時には(ハリポタの時ね)軽そうなにいちゃんってカンジだったけど、憂いを含んだいいオトコになったわ。 こういうイメージこそが『バットマン』だ!みたいなのがファンの本音なんでしょうけれど、アタシ的にはもう少しヒーローものとしての華が欲しかったかな。あともうちょい短く。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 6点(2022-03-17 16:17:38)(良:1票)
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