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《ネタバレ》 長年観そびれてきて年を追うごとに評判が悪くなるこの映画、巷のあまりの酷評ぶりに気になって観てみました。意外に、とてもいい!
まずクリプトン星のあれこれから誕生譚までが素晴らしい。完全に異世界のテクノロジーを一からここまで創り上げる創造力に恐れ入る。産みと育ての両両親の演技も感動的だ。スーパーパワーを持った青年が隠れて生きねばならない描写も細やか。ただ殴られても痛くもかゆくもない子がイジメにトラウマ持つかなあという疑問は感じる。子供はもっと生物的に考えるものだよ。 後半の破壊描写に嫌悪感を抱く人が多いようなのだが、スーパー種族同士が戦えば当然ああなるでしょう。この激突は『スーパーマン2』では表現しきれなかった部分なのでちゃんと見れてよかった。ちょっとしつこすぎるとは思うが。 この映画は「スーパーマン」という荒唐無稽な設定を現実世界に着地させることのみに集中している。その結果ファンタジー要素はできるだけ排してハードSF+現実感のあるドラマに仕立てている。個人的には現代にリブートするならこれしかなかったんじゃないかと思うが、ちょっと振り切りすぎてアメコミ・ヒーローのファンからはそっぽを向かれてしまったのだろう。 たしかにヘンリー・カヴィルはスーパーな体はしているがSスーツがいまいち似合わないし笑顔が汚い。しかしスーパーヒーローの中のスーパーヒーローをなんとかして現実世界に映そうとした努力、エンタメを捨ててでもSFに殉じた成果を俺は買う。 【tubird】さん [インターネット(字幕)] 8点(2020-10-18 22:48:28)
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