| 作品情報
レビュー情報
初めて見た岡本喜八監督の映画で、今回、約12年ぶりに再見した。北林谷栄扮する飄々とした刀自をはじめとした登場人物たちがとても魅力的に描かれていて初見当時と同じくとても楽しく見た。しかしやはり喜八監督の全盛期の映画をたくさん見た状態で改めて見返すと、面白いんだけど、喜八監督の映画としてはちょっと普通すぎる気がして何か物足りなさも残る。そこがやはりちょっと残念といえば残念だが、最後に国に対してさらりと釘をさすところに喜八監督らしさは少しだけ感じられる。でも、喜八監督ならばもっと弾けてもよかったのではないかと思うのも事実で、誘拐犯3人のキャラクターなど昔の喜八監督ならばどのように描いていたかもちょっと興味あるところなのだが、喜八監督はこの映画を作るために相当苦労したようで、その熱意に映画監督としての情熱を感じる。これが喜八監督の映画の中で評価が高いのはちょっと疑問だけど、娯楽映画としてはなかなか面白く仕上がっていて楽しかった。でも、喜八監督の喜劇映画としては「ああ爆弾」とかもっと弾けた映画のほうが個人的には好きだな。(2010年12月26日更新)
【イニシャルK】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2006-04-12 02:40:28)(良:1票)
イニシャルK さんの 最近のクチコミ・感想
|