イワン雷帝 の しったか偽善者 さんのクチコミ・感想

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イワン雷帝 の しったか偽善者 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 イワン雷帝
製作国ソ連
上映時間190分
劇場公開日 1948-11-20
ジャンルドラマ,シリーズもの,歴史もの,伝記もの
レビュー情報
面白い。とにかく面白い。ちっとも長いとは思わない。真の大河ドラマとはこの作品のことだ。評論家が有難がるための映画ではない。知ったかの私は映画の話になったら通でもないのに通ぶってこの映画を絶賛して人に薦めるが、それは本当にこの映画が面白くて心底その人に見てもらいたいから(余計なお世話)。印象に残る場面はたくさんあるが、例えば第一部のラスト、イワンの横顔のアップの向こうにロシアの果てしなく広大な大地が広がり、どこまでも人民の列が続いているかのように見えるあのショット。凄い。鳥肌もの。私は映像というものは基本的に自分勝手な感性でとらえているのだが、名作扱いの先入観があるにせよ、この作品には映像の力を圧倒的に感じさせられる。表現者でも評論家でもない私は技術論にはあまり興味はなく、美しさに感動しても美しいものを作る技術にそれほど思い入れはない(両者は不可分のものだろうが・・)。モンタージュ理論とかいうのも、作品が自分にとってつまらなかったり、美しくなかったりしたら知ったこっちゃない。しかし、エイゼンシュテインの技術が革新的で映画のお手本と賞賛されるのは本作が徹底的に面白く、映像が素晴らしいと感じられるからこそ、きっと技術が凄いんだろうなと納得である(他の監督の「市民ケーン」や「ゲームの規則」など技術が褒められる映画も同様)。美しさに心奪われた後に、美しいものを作る技術について知るのも奥深く楽しいことなのだろうが、作り手側の視点が不可欠と思われ、自分は腰が引ける。モンタージュ理論の中身などに踏み込んでいくのは将来の楽しみにしている。バカがばれるのでこの辺で能書きはやめよう。本作は個人的に小説「カラマーゾフの兄弟」と並んでに未完が残念で仕方ないロシアの芸術作品。プロコフィエフの音楽(「アレクサンドル・ネフスキー」も良いし、喜劇オペラ「三つのオレンジへの恋」も好き)がバリバリ使われてるのも個人的に嬉しい。ちなみにイワン死後の動乱時代を描いてるのがムソルグスキーのオペラ「ボリス・ゴドゥノフ」(有名なオペラ映画がある。また知ったかぶり・・・)。
しったか偽善者さん 10点(2004-02-23 21:59:05)(良:1票)
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投稿日付邦題コメント平均点
2011-04-05真夜中の弥次さん喜多さん5レビュー5.32点
2011-01-19神曲9レビュー8.00点
2011-01-19ゆれる6レビュー6.76点
2010-12-11レイクサイド マーダーケース7レビュー5.07点
2010-07-05シークレット・サンシャイン10レビュー7.17点
2010-06-16告白(2010)6レビュー7.03点
2009-05-07おくりびと5レビュー7.04点
2009-05-02グラン・トリノ10レビュー7.87点
2009-04-24スラムドッグ$ミリオネア10レビュー7.09点
2009-04-11レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦―8レビュー6.00点
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