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私がこの映画を観終わって館内が明るくなったときのこと。一人の5~60代?の中国人男性の観客がスクリーン前に立ち、作品中の歌を叫ぶように大声を張り上げて歌い始めました。驚いたと同時に映画の世界をちょっとだけ生々しく感じて少し感動しました。/この映画に反日洗脳映画的な側面があるのは間違いないでしょう。制作当時、中国ではおそらく日本をこんなふうにしか描くことができなかったのでしょう(今でもあまり変わらないかもしれませんが)。本作の背景には、体制維持のため反日を利用しているような、思想信条・表現の自由の保障に問題がある非民主的な政治体制というものがあります。しかし、そうした相手側の歪んだ状況、さらにはこの映画のような非道な行いが実際にあったか否かということなどはともかく、少なくとも過去我が国が中国を侵略したという事実があり、およそ少なからず過去の日本は国際的にこんなふうに見られている(本作がベルリンで金熊賞を獲ったことから推して知るべしでは?。)ということは本作を観て認識すべきなのでは?と思います。/政治性はともかく本作は見事に芸術的に感じられました。ちょっとした衝撃さえありました。目に焼きつくような鮮烈な色彩で躍動感あふれるストーリーを展開させたこんな映画を作れる人々の国とは仲良くしたいと思ったもんです。
【しったか偽善者】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-03-09 00:55:24)
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