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まだ原作を周りの誰も知らない頃から、「これは100万部売れる!凄く面白いんだってば!」と布教していた私。みんな「え~」と興味も示さなかった。1年半後、映画化で日本全国でブームになった。「ほらね、私が正しかったじゃん」と1人悦に入っていた私は誘われて映画を観に行った。そして原作にとても思い入れがあった為か「…何だ、駄作だな。全然だ」と激しく失望した。そのまま失敗作品として焼き付いてしまっていた。でも最近、ひょんなことからもう1度観てしまい、その時は驚いた。「いや、結構響くわ」と。以前は感じなかったものをその時はびしびしと感じた。エンドロールの、もう今は死んでしまったクラスメートたちの生前の集合写真とドラゴン・アッシュの曲。もう戻らない、極限の喪失感。大人になることでちょっとずつ色々なものを喪失して来たと日々感じていた私には、とても痛かった。最初に観た時より、遥かにその喪失感が響いた。そういうことは結構あります。最初はつまらないと思った作品を数年後に見返すと、目からうろこが落ちることもあるものです。人の心は不思議。それを知る上で映画ってやっぱり貴重ですよ。
【ひのと】さん 6点(2004-01-18 14:08:20)
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