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今まで観て来たラブストーリーの中で唯一無二、恋人たち2人の両方とも心から好きだと思った作品だった。この2人程「ああ、いいなあ。この人たち大好きだ」と思った恋人たちはいなかった。なぜかは分からないけれど、きっと私の琴線にひどく触れたのでしょう。表面的には穏やかでも、内には激しい思いが渦巻いている、私はそんな映画が好き。この作品も「ベティー・ブルー」とかと本質は一緒なんです。根っこの部分はとても激しい。2人の愛はいつか必ず「恋愛」から「家族愛」へと変容するであろうこと、それを見越した妻。それに耐えられなかった彼女。彼女は自分が「女」であることを大切にしたかった。そしてついに「女」であるまま逃げた。妻はある意味勝ち逃げをし、夫は静かな喪失感と共に残される。あのあまりにも切ないラストは、いつまでもいつまでも心に残る。私はDVDを持っているのだけれど、買ってからはまだ1度も観ていない。こういう作品はなかなか気安く観れないのです。
【ひのと】さん 9点(2004-01-16 15:54:40)(良:1票)
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