| 作品情報
レビュー情報
《ネタバレ》 期待通りの、泣ける映画でした。しかも、激しい感情に揺さぶられて泣けるのではなく、静かに泣ける映画です。周りにいた観客も、すすり泣きしている人が多かったです。ラストのあたり、母の恋と娘の恋、ふたつの愛が時を越えてつながるというくだりは、もう涙が止まりませんでした。韓国の人って、日本人より感情の深さの度合いが大きいのに、素直に表現することができない人が多いんですよね。そこがまた、今の日本人の乾いた心に響くのでしょう。
クラシックを主体にした音楽も良いです。主題歌も台詞が見事にストーリーにシンクロしています。この作品のキーワードは、「蛍」と「雨」。母の恋では、街頭の灯りの点滅を蛍の光に絡めていますし、娘の恋でも傘が重要な役割を果たします。見る前はもう少し陰気な雰囲気の映画かと思っていましたが、ところどころで笑わせてくれる演出も、この監督ならではの味付けでしょう。途中で少しダレてしまったり、ギャクが下品なのはマイナス点ですが、全体としては素晴らしい映画です。 本作を見ていると、韓国と日本の、細かいけれどもたくさんの違いがあることを教えられます。それが何であるかは、この映画を見ると理解が深められるでしょう。 【mhiro】さん [映画館(字幕)] 8点(2004-03-19 00:20:31)(良:1票)
mhiro さんの 最近のクチコミ・感想
|