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映画の面白さについては、ケチの付けようがないです。多少腑に落ちない展開(刑務所の壁ってそんなに簡単に掘れるの?とか)はありましたが、そんな小さな粗はどうでも良いくらい良く出来た映画だと思います。はっきり言ってラストシーンには感動もしました。私にとっての問題はこの映画自体にあるのではなく、この映画のスタイルにあります。つまり「結論明示的」で「鑑賞者を意識した映画」というスタイルです。鑑賞者に迎合することを第一義に考えているため、作家性というものがあまりなく、作り手の顔が見えないわけです。この手の映画ばかり評価されるのは、映画自体の可能性を制限してしまっているように感じます。絵画や文学などと違って、映画はそもそも大衆娯楽として誕生しただけに仕方ない部分もありますが、例えば同じような過程を辿ってもっとスタイルが多様化しているポップミュージックのように(ブリトニーからレディオヘッドまで、ロギンス&メッシーナからピンクフロドまで)、映画ももっと多様化して欲しいものです。
【USS_Barcelona】さん 7点(2004-01-25 22:39:04)
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