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主人公のアリスは、8歳で“Alice doesn‘t live here anymore”(原題に同じ....アホなので訳せない)を聞き、「あたしの方が上手く歌えるわ」という大きな勘違いから歌手になる事を決意し、一応その夢は叶ったようだが結婚により廃業。35歳で夫と離別し12歳の息子と旅にでることになるわけだ。私が興味を持ったのは彼女と一人息子との関係である。子を持つ親なら誰もが頭をよぎる格言がある。子は親の鏡」まさにアリスの息子は、その言動・行動において彼女の心を移す鏡の役割を担っている。そしてアリス自身も息子との会話の中で、自分でさえも気付かなかった(と言うよりも封印していたと言うべきか)本音に触れ、しだいに自信を取り戻していく。ただし結末は「本当にこれでいいのか?」という疑問を残す。ところで、本作の前に同監督の「タクシー・ドライバー」を先に観てしまうと、とんでもない心理状態に陥るだろう。例えばハーベイ・カイテルが登場したその時「うわぁ、た、大変だ!この男は絶対に悪い奴だ!」と100人中95人は思う。例えば息子のGFとしてジョディ・フォスターが登場したその時「うわぁ、た、大変だ!この子はきっと災いをもたらす!」と100人中87人は思う。そして...「ほら見たことか」とアリスたちの行く末をますます心配するようになり、見終わっても結局スッキリしないかもしれない(汗)
【nizam】さん 8点(2003-12-19 18:21:30)(笑:3票)
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