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昔よく見ていた米ドラマ『CSI:科学捜査班』では、基本的に1話につき複数の犯罪が扱われている。そういう形式で何シーズンも制作されていて、よくネタが尽きないなあと感心していたものだった。本作を見て、なるほどと納得。何となく想像はついていたけれど、オペレーターが休む暇もないほどひっきりなしに緊急コールが入るとは。これだけ犯罪の実例があれば、確かにネタの宝庫といえるかもしれない。
驚いたのは、個人情報が完全に当局に管理されていること。車の持ち主の顔写真が出たときは初めそれほど違和感を覚えなかったけれど、考えてみたら免許証ではなく車の名義人の写真。購入時に証明写真が必要なのだろうか。何より誘拐された女の子の顔写真がばっちり映し出されてびっくりした。どういうこと!? 小さい頃の写真ではなく、誘拐時の容姿とさほど違って見えないということは、・・・・・・アメリカの人は毎年写真を登録させられてるの? 個人情報の管理がヤバいとは聞いていたけれど、本当に理解に苦しむ。 それに、犯人に連れ回されている被害者も、こんな悲惨な目に遭わされては、たとえ救助されても後でひどいトラウマに苦しむのではないかとハラハラした。男性恐怖症になることはもちろん、車に乗ることも、1人で街を歩くことも、夜電気を消して眠ることもできなくなるかもしれない。そんなこんなを想像していたら、思いがけないラストにたどりついた。なるほど! 被害者のその後なんて、心配する必要はないみたい。ただ、前半のノリは、犯罪が多発するアメリカの病巣をえぐっているような硬派の流れだったのに、後半になって、特殊な犯罪の一ケースといった視野の狭いものに変わってしまい、そしてあのラストが来る。社会派ドラマがいつの間にか、ホラーサスペンスになってしまった、という感があった。それだけがもったいない。 それにしても、ケイシーが何と、『リトル・ミス・サンシャイン』のオリーヴだったとは! ぽちゃぽちゃのほっぺたと前に突き出たかわいいお腹がなつかしい。 【tony】さん [インターネット(字幕)] 7点(2019-04-29 01:40:46)
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