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《ネタバレ》 『SAW』や『SEVEN』に出てきた犯罪者のように、罪を犯した者に罰を与えるというテーマ。「限られたスペースで、これほどスリリングな映画を作れるのはスゴイ」といういうのが率直な感想。ストーリーのテンポもよく、コリン・ファレルの鬼気迫る迫真の演技も良い。また、最後に罪を償った(?)コリン・ファレルを生かしてやるというのも、ただ殺戮を繰り返している犯罪者とは違うのだという点で(まだ)好感がもてる。多少ツッコミたい部分はあれど、細かいことを言いたくなくなるのは、やはりこの映画が純粋に面白いと思える作りだからだろう。ただ惜しむべきは、嘘をつき、人を欺いてきたコリン・ファレルが、そこまで重罪だったのか…という疑問。本人が言うように、もっと裁くべき人がいるのでは…と考えてしまう。そこは強引に、コリン・ファレルは罪を償い、更生するチャンスがあり、不幸にも(?)犯人の目に留まってしまったのであろうと解釈する。もう一点、やはり納得がいかないのが、コリン・ファレルを粛正するために罪もない人(売春婦のツレ・ピザの宅配人)を殺したというところ。コレに関しては、犯人の作り上げたストーリーを完結させるためだけに殺したと言わざるを得ず、「罪を犯した者を裁く」ような大義名文を唱えようとも所詮、犯罪者なのだと感じる。『SAW』の犯罪者も同じように罪のない人を危険にさらすという意味で納得できない。究極的に、罪を犯した自分を裁くという選択肢を作り上げた『SEVEN』の構成には及ばないのが残念である。
【グングニル】さん [DVD(字幕)] 8点(2004-01-11 16:57:18)(良:1票)
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