蝶々夫人 の かわまり さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > チ行
 > 蝶々夫人
 > かわまりさんのレビュー
蝶々夫人 の かわまり さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 蝶々夫人
製作国,
上映時間114分
劇場公開日 1955-06-03
ジャンルドラマ,音楽もの,戯曲(舞台劇)の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 あるインタビュー番組で八千草薫が青春時代の思い出として口パクとはいえ懸命に役作りをして歌詞も全部覚えたことをあまりに懐かしそうに語ったのでDVDを探しまくって国際通販サイトを通じてスペインから購入しました。八千草薫にこだわらなければ名指揮者、名男性歌手(蝶々夫人の相手役のアメリカ人は贔屓の歌手にはあまりやってほしくないけれど…)、主演は中国人女性歌手だったり白人の名女性歌手だったりとか各種ありますがこの版では(明治維新直後の日本の状況の説明がスペイン語なのは仕方がないとして)東宝が美術と日本人のキャスティングを担当しているだけあって、これがカラー作品だったらとため息が出ました。そのせいか台詞・歌唱のない日本の伝統音楽を次々とオーケストラ演奏で聴くことができ、その合間合間に歌われる蝶々夫人とアメリカ人士官ピンカートンのアリアやデュエットはあくまでも甘く、はたまた糸引きモッツアレラチーズのようでした。ストーリーは改めて紹介するまでもなく、元武家の娘の蝶々さんとアメリカ人士官の文化を超えたラブストーリーがアメリカ人の方の裏切りで蝶々さんの武家のしきたりに従った自害に終わるという悲劇です。なんだか日本の異国情緒をてんこ盛りにして舞台にのっけるためにストーリーを作り、「純心で高貴な日本女性を欺く薄情男はアメリカ人にしちゃえ!」みたいな作品で、そのせいかイタリアでの初演は不評だったそうですが、まあそれでもいいじゃないというのが感想です。一応、日本の高い文化や美意識は表現されているし、若き日の八千草薫は純心で高貴な雰囲気をよく出しているし…、ということで八千草薫のファンにはお勧めです。初演は不評ながらいろんな主演女性歌手で再演され続けている理由は納得できます。
かわまりさん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2021-09-01 18:20:58)(良:1票)
かわまり さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-03-30オッペンハイマー9レビュー6.50点
2024-03-20ゴジラ-1.08レビュー7.23点
2022-07-05クイン・メリー/愛と悲しみの生涯7レビュー7.00点
2022-04-06ドライブ・マイ・カー8レビュー6.62点
2021-09-01蝶々夫人8レビュー8.00点
2021-02-20地獄門5レビュー6.39点
2021-01-01博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか6レビュー7.69点
2020-06-12タクシー運転手 約束は海を越えて9レビュー7.24点
2020-06-01大いなる遺産(1998)8レビュー6.17点
2020-06-01炎の人ゴッホ8レビュー6.18点
蝶々夫人のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS