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《ネタバレ》 昔、これを観てから『未知への飛行』を観ちゃったんですが、笑いっぱなしでした。なんでこんなにシチュエーションが似てる~っ? なんだか、同じフィルム使って違うシナリオをアフレコ収録したみたいな錯覚に陥った記憶があります。だが、コッチの方が一段と深い描き方をしてそうなのは、全体構成がセックスを揶揄してるような気がするから。冒頭の空中給油は言わずもがな、それ以外にも…最初のゆっくりとしたカットバックが、次第に激しく、やがて猛烈に、最後は支離滅裂に飛びまくる点。最初は影すらも映らなかったストレンジラブ博士が、次第に重要度を帯びてきて、最後にはマフリー大統領&タージドソン将軍を差し置いてラストのセリフを奪い、立ち上がってしまう点。最初は悲壮な決意で臨むものの、「ウッ発射できねェ」「いや俺が何とかするッ!」と燃え上がっていく爆撃機内。そしてラストの爆発、キノコ雲の連続…。男の、射精に至るまでの内面をとことん分析的(分裂症的?)に描いた作品に見えます(「=それこそが戦争の原理」と言いたいんだろうな)。そういう風に観る事で、奇妙なタイトルの意味や、ピーター・セラーズが三役をこなした事の意味が見えてくるような、来ないような。
【エスねこ】さん 9点(2004-05-24 02:01:41)(良:1票)
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