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スペインの探検家アギーレを描いた映画といえば、クラウス・キンスキー主演の独映画『アギーレ/神の怒り』を思い浮かべるでしょうが、実は本国スペインの製作したモノもあるのです。本作『エル・ドラド』は正統的な史劇の造りで、(悪く言えば)金がなくて一発芸的な危うさに賭けたヘルツォーク作品よりもアギーレの実像に近いと思います。実際、兵の信頼が厚い、かなり実務派の副隊長として描かれており、観ていて好感が持てるほど(笑)。探検隊の正気を蝕んでいくアマゾンの描写についても、こちらの方が怪しくエロティックで、非常に正統的な撮影方法。一度こちらのバージョンを見てからヘルツォーク版へ戻ると、かなりの発見があるでしょう。そういうオイラも、実は本作の方に出会ったのが先でした。最初に史実に近いアギーレ像を目にしていたために、キンスキーの怪演を観てもどこからが脚色なのか理解できたという…。西洋史を通じて独自の個性を放っているアギーレと言う人間に当てられた、2つ目のスポットライト(正面)ですね。
【エスねこ】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-13 13:31:07)
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