京鹿子娘二人道成寺(2006) の エスねこ さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > キ行
 > 京鹿子娘二人道成寺(2006)
 > エスねこさんのレビュー
京鹿子娘二人道成寺(2006) の エスねこ さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 京鹿子娘二人道成寺(2006)
製作国
上映時間71分
劇場公開日 2007-01-13
ジャンル時代劇,戯曲(舞台劇)の映画化
レビュー情報
ここの登録ルールに反するとは知りながら、敢えて登録申請させてもらいました。

実はこの作品は、本当にただ歌舞伎の舞台をビデオ撮影しただけなのです。そして、それこそが本作を端倪すべからざる理由でもあるのですな。ハイビジョン撮影のメリットを生かし、一切の照明なしで、固定したマルチカメラ数台で客席から舞台を撮影。カメラはレフ版やらスポットやらで甘やかされる事なく観客と同じ環境下で映像を記録し、舞台と同じサイズの巨大スクリーンへ投影できる画質を確保できる時代になったのを実感します。
特に、本作はいわゆる『娘道成寺』ですから、女形が着替えに着替え、着物の色・傘の色が乱舞する。この色が滲まず美しく出ていたのは、驚嘆。なんかスポーツ中継でファインプレーを目撃した瞬間みたいな、手に汗握るモノがあります。これはHDビデオの最先端技術のお披露目映画でもあるワケです。
冒頭、本作のそういう役割を自認したシーンがありまして、安珍の鐘を横に4人の僧侶が横並びでかけ合う場面を、アングルは固定、4人の爪先から頭頂までを余さずカメラに収めながら、かけ合う様をじっくりと見せる。歌舞伎座の観客の目の前にオペラグラスを置いたような、そんなアングルです。これで表情の微細な変化、僧侶のカツラの継目までがハッキリ見えてしまうんだから凄いですよ。
実は上映中2度ほど、あまりの臨場感で、本当に歌舞伎座に来たと錯覚して拍手しかけました。

それだけのパワーを持ったカメラで、画面いっぱい精細に詳細に微細に映し出される玉三郎・菊之介の顔のクローズアップ…猛烈に萌えねえ(泣)。
松竹の旦那、歌舞伎の客が見る以上のモノを映しちゃーいけやせんぜ!
エスねこさん [映画館(邦画)] 7点(2007-04-06 10:04:02)
エスねこ さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2019-10-14ジョーカー8レビュー6.85点
2017-06-12コードネーム U.N.C.L.E.6レビュー6.56点
2017-03-05インセプション9レビュー7.20点
2016-10-06君の名は。(2016)9レビュー7.00点
2016-08-10シン・ゴジラ9レビュー7.24点
2016-08-08理由(1995)4レビュー5.78点
2016-07-25ボーン・アイデンティティー7レビュー6.24点
2016-05-15ファースト・スクワッド7レビュー5.00点
2016-04-23マッドマックス 怒りのデス・ロード8レビュー7.73点
2016-04-17バットマン vs スーパーマン/ジャスティスの誕生8レビュー5.38点
京鹿子娘二人道成寺(2006)のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS