イントレランス の エスねこ さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > イ行
 > イントレランス
 > エスねこさんのレビュー
イントレランス の エスねこ さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 イントレランス
製作国
上映時間163分
劇場公開日 1919-07-13
ジャンルドラマ,サイレント,モノクロ映画,歴史もの
レビュー情報
禁断のDVDボックス第3弾。いや10分以上集中して見れたことなかったんすよねコレ。で鑑賞してみて結局のところ、苦痛以外の何者でもなかったっす。わかりやすく、素直に一本の筋で語りゃいいものを…敬意を込めてこう呼ばせてもらうよ。「タランティーノの父G.W.グリフィス」と。ちなみに本作が発表された年は、フランスの西部戦線が泥沼の様相を呈し始めていた。これが世界大戦となる事を皆がおぼろげながら理解し始めた年。地獄の釜の蓋は既に開いていたが、アメリカはまだ参戦していない。つまり本作はアメリカ孤立主義最後の年の映画だ。想像を絶する巨大セット、そこで虫けらのように動き回り、虐殺されるエキストラ。グリフィスは20年早まったのかもしれない。「不寛容」は第2次大戦のテーマで、この時代のテーマは「シビリアン・コントロールの確立」だったからだ。『イントレランス』が絵としてのファシズムを予見していたと言えば、そう見えなくもない。そういう意味では恐るべき駄作だ。●追記:映画の基礎教養としては必須だなあ、とも思いました。『トロイ』なんて総パクリしてるのがわかったし。でもまあ、装甲車みたいなバビロンの秘密兵器には苦笑しかできなかったなあ(ペーターゼンも真似すりゃ面白かったのに)。●追記2:4つの物語を混ぜ合わせるという手法について。演劇論は大昔勉強しただけなんだけど、この時代にはまだ異化効果は考え出されていなかったはず。グリフィスは編集の力で同等の事をやり遂げ、演劇を越えていたわけなんだね。問題は工夫なく4作を混ぜ合わせた結果、むちゃくちゃ上映時間が長くなり、内容的にも同じ事の繰り返しとなってしまった点。この映画を評価する方には、一度、同じ手法で作られた『コンプリート・サンダーバード』を評価して頂きたいナと思います。
エスねこさん [DVD(字幕)] 3点(2005-05-12 00:55:20)
エスねこ さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2019-10-14ジョーカー8レビュー6.85点
2017-06-12コードネーム U.N.C.L.E.6レビュー6.56点
2017-03-05インセプション9レビュー7.19点
2016-10-06君の名は。(2016)9レビュー6.97点
2016-08-10シン・ゴジラ9レビュー7.25点
2016-08-08理由(1995)4レビュー5.78点
2016-07-25ボーン・アイデンティティー7レビュー6.24点
2016-05-15ファースト・スクワッド7レビュー5.00点
2016-04-23マッドマックス 怒りのデス・ロード8レビュー7.72点
2016-04-17バットマン vs スーパーマン/ジャスティスの誕生8レビュー5.38点
イントレランスのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS