| 作品情報
レビュー情報
《ネタバレ》 原作はイギリスSF。だもんで、兵士に紐をくくりつけてズルズル…ってチープなシーンも、真剣にやってる(カーペンターのリメイクでは、どうしても「この方が安いから使ったんだよ~ん」という疑惑が拭えない)。金もない企画で腐ったシナリオを救うのは、演技の力だ。それを実感できるだろう。だがこの作品、意外と底は浅いんだよね。思考を共有する新種の子供たちをコミュニズムの尖兵と見なして、キリスト教と対決させて見ました~ってな内容(というか監督も原作者もそう言ってる)。60年代の、しかも「疎外されているミュータントが実は悪者」というXメンの逆を行く話でありながら新鮮味があまりないのは、こういう神や信仰を持ち出してしまう西洋的な甘さがあるためだろう。神なき時代に敢えてこれをリメイクして自爆した、カーペンターの無謀な勇気の方が誉めるに値すると思う。「手持ちの予算や技術の範囲内で、ゆとりをもって作った映画」。本作についてはそういう印象が残る。そんな安全圏の無難なSFは見たくない。点数も平均点しかやらん(もう何度も繰り返し見てる作品なんだけどね、と弁護しておくけど)。
【エスねこ】さん 4点(2004-05-09 03:21:45)
エスねこ さんの 最近のクチコミ・感想
|