ヴァン・ヘルシング の エスねこ さんのクチコミ・感想

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ヴァン・ヘルシング の エスねこ さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ヴァン・ヘルシング
製作国,チェコ
上映時間131分
劇場公開日 2004-09-04
ジャンルアクション,ホラー,アドベンチャー,ファンタジー,モンスター映画
レビュー情報
もー冒頭のシーンにやられたんで夢中で観ちゃいましたよ。なんたって最初のセリフがホラー映画史に燦然と輝く「アライブ! アライブ!」なんですもん。
ざっくりと大味な造りも、世の怪奇映画が出来合いのプロダクションムービーとして作られてきたという事実を思い出させてくれて、案外正統な印象。無駄に大作ムービー臭もあるしね。
そして、古今東西オイラが観てきたフランケンシュタイン映画の中では、本作のモンスターの描かれ方が一番原作に近くて納得できる(「フランケン映画はアドベンチャー大作として撮るべきだアッ!」というのが昔からの持論なのです)。彼は人類を相対的な立場から、「他人事」として語れる者なんですな。神(ヘルシング)と悪魔(ドラキュラ)の対立から等距離分離れているというポジショニング(そしてそのバランスを壊すキワードが「トモダチ」というの)にシビレますですよ。
ドラキュラの方は役者さんの力の問題もあって、往年の名優たちには及ばない。だけどマックス・シュレック版やルゴシ版はもちろん、トビー・フーパー版までキチンと意識して演技に盛り込んでる。なかなか勉強家のようです。全然成功してませんが(涙)。

で、この点数になった理由なんですが、ドラキュラの「嫁」たちのデザインが悩みどこだったからなんですね。
ヴァンパイアってよりハーピー的なクリーチャーデザインなんだけど、これ過去の吸血鬼映画にはないコンセプトなんですよね。むしろ原典を探すならフランケンシュタインの方の「花嫁」のデザインなんじゃないかと。
…だったらちゃんと嫁にパンクヘアさせて、怪鳥音しゃべらせなよ(笑)。そこんとこの踏ん切りのつかなさが、すっごく惜しくて惜しくて…イゴールネタではあんだけしょーもないギャグで引っ張ってるクセによ(一瞬メル・ブルックス映画かと思ったぜ)。
ホエール版フランケンの煮え切らなかった部分への決着をつけられるくらい、器のしっかりした企画・脚本だったのに。残念でごわした。
エスねこさん [インターネット(字幕)] 7点(2011-10-09 03:03:44)(良:2票)
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投稿日付邦題コメント平均点
2019-10-14ジョーカー8レビュー6.85点
2017-06-12コードネーム U.N.C.L.E.6レビュー6.56点
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2016-10-06君の名は。(2016)9レビュー6.99点
2016-08-10シン・ゴジラ9レビュー7.25点
2016-08-08理由(1995)4レビュー5.78点
2016-07-25ボーン・アイデンティティー7レビュー6.24点
2016-05-15ファースト・スクワッド7レビュー5.00点
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