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言ってしまえばどうってことない映画でしょう。ドラマチックなものは何にもない・・・一般的に言えば。東京に放り出されたふたりのアメリカ人の男女。とくに何もなくテンポも悪く映画は進みます。『ブレードランナー』的混沌の東京で異質な世界を醸しつつ、だけどそれは「畏敬の日本」を 表したかっただけではないこともわかる(大なり小なり自国以外は全て異国であるから)。では、この映画は何が言いたかったんだろうと考えてしまう。そしていくら考えても僕はひとつの答えしか持ち合わせない。つまりこの映画は「ラブストーリー」であると。しかし「ラブストーリー」でありながらなんにもないわけです。ベットの上で服を着たまま転がるだけ(粘膜の擦り合わせが男女の愛情表現の全てではないです)。意味のないような京都のシーン。その一見無駄のようなシーンも花婿と花嫁の何気ない仕草により氷解します。最後の別れ、彼と彼女の囁きを感じ取って欲しいです。聞き取れなくていいんです。そこに愛情さえも超えた別の「ラブストーリー」を感じることができるでしょう。
【ひろすけ】さん 9点(2004-04-21 22:34:55)
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